キャリアアップ助成金 派遣社員の直接雇用で活用|2025年改正対応・助成額と申請の流れ|派遣管理システム STAFF EXPRESS

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キャリアアップ助成金 派遣社員の直接雇用で活用|2025年改正対応・助成額と申請の流れ

人材業の課題解決

派遣社員として働く方、あるいは派遣社員の受け入れや正社員化を検討している企業担当者にとって、「キャリアアップ助成金」は一度は耳にしたことのある制度ではないでしょうか。非正規雇用労働者の正社員転換や処遇改善に取り組む事業主を厚生労働省が支援する制度で、派遣労働者もその対象に含まれています。

2025年(令和7年)4月の改正では、派遣労働者は「重点支援対象者」として再整理され、派遣先で直接雇用した場合は従来どおり2期合計80万円(中小企業・有期→正規の場合)の支給対象となりました。一方、正社員化コースの全体設計は大きく見直され、加算措置の廃止やキャリアアップ計画書の手続き簡素化など、運用上のポイントも変化しています。

本記事では、キャリアアップ助成金と派遣の関係性、対象コース・助成額・申請要件・派遣元と派遣先の役割分担・申請の流れまでを2025年度改正情報をふまえて網羅的に解説します。派遣社員として制度を知りたい方はもちろん、派遣社員を直接雇用したい派遣先企業の担当者、派遣元として運用改善を進めたい担当者にも役立つ内容です。

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キャリアアップ助成金とは?派遣労働者も対象となる制度の全体像

キャリアアップ助成金は、有期雇用労働者・短時間労働者・派遣労働者といったいわゆる非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員化や処遇改善の取り組みを実施した事業主に対して厚生労働省が助成する制度です。派遣社員に直接支払われる助成金ではなく、正社員化や待遇改善を行う事業主に対して支給される仕組みとなっている点が特徴です。まずは制度全体の位置づけと、派遣労働者がどのように対象となるのかを整理します。

キャリアアップ助成金の目的と対象者の範囲

キャリアアップ助成金は、企業内における非正規雇用労働者の処遇改善とキャリアアップを促進することを目的に設けられた支援制度です。対象となるのは、有期雇用労働者・短時間労働者・派遣労働者などで、これらを正社員化したり、賃金規定を改善したりした事業主が助成を受けられます。労働者本人が直接受給するわけではない点、および対象労働者には一定期間以上の継続雇用や所定の就業規則の適用を受けていることが求められる点には注意が必要です。制度設計は厚生労働省が所管し、申請窓口は各都道府県の労働局となります。

※参照: キャリアアップ助成金(厚生労働省)

派遣労働者が対象となるコースと全6コースの概要

キャリアアップ助成金は、大きく「正社員化支援」と「処遇改善支援」の2つの枠で構成され、合計6つのコースが用意されています(2025年7月には「短時間労働者労働時間延長支援コース」が新設されています)。派遣労働者が対象となる代表的なコースは、派遣先企業が派遣社員を正社員として直接雇用する場合に活用できる「正社員化コース」です。主要コースの概要を一覧で整理すると以下のとおりです。

コース名 概要 派遣労働者との関係
正社員化コース 有期雇用労働者等を正規雇用労働者に転換した事業主を助成 派遣先で直接雇用した場合に対象。2025年度から重点支援対象者に該当
障害者正社員化コース 障害のある有期雇用労働者等を正規雇用労働者等に転換した事業主を助成 直接雇用時に対象
賃金規定等改定コース 有期雇用労働者等の基本給の賃金規定等を3%以上増額改定した事業主を助成 派遣元企業が自社の賃金規定を改定する場合に活用
賃金規定等共通化コース 有期雇用労働者等と正規雇用労働者との共通の賃金規定等を新たに規定・適用した事業主を助成 派遣元企業側の活用が中心
賞与・退職金制度導入コース 有期雇用労働者等を対象に賞与または退職金制度を導入した事業主を助成 派遣元企業側の活用が中心
短時間労働者労働時間延長支援コース 短時間労働者を被用者保険に適用させ、収入増加の取り組みを行った事業主を助成(2025年7月新設) 対象となる派遣労働者を抱える派遣元が活用できる場面あり

本記事で中心的に扱うのは、派遣社員を派遣先で正社員として直接雇用する場合に活用できる「正社員化コース」です。以下では2025年度(令和7年度)改正以降の最新ルールをもとに、助成額・要件・申請の流れを順に解説します。

【2025年度以降】派遣社員の直接雇用で活用するキャリアアップ助成金(正社員化コース)

派遣社員の正社員化で活用されるのが、正社員化コースです。派遣先企業が、受け入れている派遣労働者を自社の正社員として直接雇用した場合に、一定の要件を満たせば助成金の支給対象となります。2025年4月の改正で助成額の仕組みと対象者の区分が大きく見直されたため、最新ルールを押さえておきましょう。

2025年4月改正のポイント(加算措置から「重点支援対象者」制度へ)

従来は、派遣労働者を派遣先で正規雇用労働者として直接雇用した場合に、通常の助成額に28.5万円の加算措置が上乗せされる仕組みでした。しかし2025年4月の改正により、この派遣労働者向けの加算措置は廃止され、代わりに「重点支援対象者」という区分が新設されています。重点支援対象者に該当するのは、(a)雇入れから3年以上の有期雇用労働者、(b)雇入れから3年未満で、過去5年間に正社員であった期間が合計1年以下かつ過去1年間に正社員として雇用されていない有期雇用労働者、(c)派遣労働者(派遣先で正社員として直接雇用する場合)・母子家庭の母等または父子家庭の父・人材開発支援助成金の特定の訓練修了者、のいずれかです。派遣労働者を派遣先で直接雇用する場合は、(c)の類型として重点支援対象者に該当します。

重点支援対象者に該当する場合は、従来どおり2期(6か月×2期)合計で助成金が支給されます。該当しない場合は1期分のみで支給が打ち切られるため、支給額が実質半減する構造です。派遣労働者は直接雇用を前提とする限り重点支援対象者に位置づけられるため、派遣の正社員化は2025年度改正後も相対的に手厚い支援が維持されていると整理できます。

※参照: キャリアアップ助成金(厚生労働省)

派遣労働者を直接雇用した場合の助成額一覧

派遣労働者を派遣先で正社員として直接雇用した場合の、2025年度(令和7年度)以降のキャリアアップ助成金(正社員化コース)の主な助成額は以下のとおりです。派遣労働者は重点支援対象者に該当するため、2期分の合計金額で整理しています。

転換パターン 中小企業 大企業
有期雇用の派遣労働者
→ 正規雇用へ転換
1人あたり80万円
(40万円×2期)
1人あたり60万円
(30万円×2期)
無期雇用の派遣労働者
→ 正規雇用へ転換
1人あたり40万円
(20万円×2期)
1人あたり30万円
(15万円×2期)

さらに、制度設計に応じて以下の加算が受けられる場合があります(1事業所あたり1回のみ)。正社員転換制度を新たに規定して転換した場合は1事業所あたり20万円(大企業は15万円)、多様な正社員制度(勤務地限定・職務限定・短時間正社員)を新たに規定して転換した場合は1事業所あたり40万円(大企業は30万円)が上乗せされます。派遣労働者を計画的に正社員として受け入れる派遣先企業は、これらの加算要件も併せて確認することで助成額を最大化しやすくなります。

※参照: キャリアアップ助成金のご案内(令和7年度版・厚生労働省)

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キャリアアップ助成金(派遣関連)の支給要件と対象事業主

派遣労働者の直接雇用でキャリアアップ助成金を受給するには、対象となる派遣労働者の要件と、事業主側に求められる要件の両方を満たす必要があります。ここでは、実務で漏れやすいポイントを中心に整理します。

対象となる派遣労働者の条件(6か月以上の継続就業など)

助成金の対象となる派遣労働者は、派遣先の事業所その他派遣就業場所ごとの同一の組織単位における業務に、6か月以上の期間継続して従事している有期派遣労働者または無期派遣労働者とされています。加えて、派遣元において、賃金の額または計算方法が正規雇用労働者と異なる雇用区分の就業規則等の適用を、通算6か月以上受けて雇用されていることが求められます。派遣先で6か月の就業実績があっても、派遣元の就業規則体系が整っていない場合は対象外となる可能性があるため、派遣元との情報連携が重要になります。

また、採用時から正社員として雇用することが前提だった方や、過去3年以内に同じ派遣先または関連会社で正社員・役員であった方、通算5年を超えて雇用されている有期雇用労働者(無期雇用労働者とみなされます)など、対象外・区分変更となるケースもあります。新規学卒者については、雇い入れ日から1年未満の間は支給対象から除外される点も2025年度からの変更点です。

事業主側の主要要件(就業規則・賃金3%以上増額など)

派遣先である事業主(直接雇用する企業)は、以下のような要件を満たす必要があります。就業規則等に正社員転換制度を規定したうえで、その規定に基づいて派遣労働者を正社員に転換していること。正社員化後6か月間の賃金を、正社員化前6か月間の賃金と比較して3%以上増額させていること。正社員化した日以降、当該労働者を雇用保険および社会保険に加入させていること。さらに、雇用保険適用事業所ごとにキャリアアップ管理者を配置し、キャリアアップ計画を作成して管轄労働局に届出を行っていることも要件となります。

特に注意したいのが「3%以上の増額」要件です。派遣社員時代は時給制、正社員転換後は月給制というケースが多いため、正社員化前6か月分の賃金と正社員化後6か月分の賃金を同じ基準で比較できるように、時給換算で計算することが求められます。賞与等の支給要件を含めて正確な比較を行うことが、不支給リスクを下げるポイントです。

申請は誰が行う?派遣元・派遣先の役割分担と連携実務

派遣労働者を対象とするキャリアアップ助成金の実務で、まず押さえておきたいのが「申請主体は誰か」という点です。ここでは派遣元と派遣先の役割分担を明確にし、両者がスムーズに連携するためのポイントを整理します。

申請主体は派遣先企業(直接雇用する事業主)

キャリアアップ助成金(正社員化コース)を派遣労働者の直接雇用で活用する場合、申請主体は派遣労働者を正社員として直接雇用する派遣先企業です。派遣元企業はこの助成金を自社で申請することはできません。派遣先は、キャリアアップ計画書の作成・労働局への届出、就業規則への正社員転換制度の規定、派遣労働者の直接雇用、転換後6か月の賃金支払い、支給申請書の提出、という一連のステップに責任を負います。派遣元の誤解として「派遣元が申請できる助成金」と捉えられることがありますが、派遣労働者を自社で直接雇用するわけではない派遣元には申請の主体性はありません。

派遣元企業の情報提供・社会保険・教育訓練の連携

一方で、派遣元企業の関与なしには申請は完結しません。派遣先が助成金を適切に申請するためには、派遣元から以下のような情報提供や連携が必要です。1つ目は、派遣労働者の派遣元における雇用形態(有期雇用か無期雇用か)、雇用開始日、就業規則の適用状況に関する情報です。2つ目は、派遣元が行ってきた社会保険・雇用保険の加入履歴、キャリアアップ教育訓練の実施状況に関する情報です。3つ目は、派遣労働者本人の同意のもとで共有される経歴情報や賃金実績のデータです。これらが整理されていないと、派遣先が申請書類を準備する段階で情報不足に陥り、申請が滞ることがあります。

派遣元企業の担当者は、派遣先から助成金申請に関する照会が来た際に、自社の労務・契約データを迅速に提供できる体制を整えておくことが、派遣労働者本人のキャリア形成支援にもつながります。派遣元・派遣先の緊密な情報連携こそが、助成金活用を成功させる実務上の鍵です。

※参照: 派遣先のみなさまへ(一般社団法人 日本人材派遣協会)

キャリアアップ助成金(正社員化コース)申請の流れ【派遣社員版】

派遣社員を派遣先で直接雇用する場合の、キャリアアップ助成金(正社員化コース)の申請の流れをステップ順に整理します。2025年度の改正で簡素化された手続き部分も含めて解説します。

STEP1:キャリアアップ計画書の作成・届出

正社員転換の取り組みを実施する前日までに、「キャリアアップ計画書」を作成し、管轄の労働局に提出する必要があります。計画書には対象者・目標・計画期間・取り組み内容などを記載します。従来は労働局長の認定が必要でしたが、2025年度からは「届出のみ」で良い運用に簡素化されており、事業主の事務負担は軽減されています。

STEP2:就業規則への正社員転換制度の規定

正社員化を実施する前に、就業規則等に正社員転換制度を盛り込んでおく必要があります。対象者の要件、転換の時期、選考(試験)の実施方法などを就業規則に明記し、従業員10人以上の事業所では労働基準監督署への届出も併せて行います。

STEP3:直接雇用・3%以上の賃金増額・6か月雇用

就業規則に規定された制度に基づいて、派遣労働者を正社員として直接雇用します。直接雇用後6か月間の賃金を、正社員化前6か月間の賃金より3%以上増額させたうえで、継続的に賃金を支払います。正社員化前後で所定労働時間や支給形態(時給・月給)が異なる場合は、時給換算等の方法で比較することが必要です。

STEP4:支給申請書の提出と支給決定

正社員化後6か月分の賃金を支払った日の翌日から起算して2か月以内に、支給申請書と出勤簿・賃金台帳などの添付書類を提出します。重点支援対象者に該当する派遣労働者の場合は、さらに6か月後に2期目の申請が可能です。労働局の審査を経て、要件を満たしていれば支給決定がなされます。期限を過ぎた申請は原則として受理されないため、社内のスケジュール管理が欠かせません。

派遣元企業の運用課題と「スタッフエクスプレス」による解決

ここまで解説してきたように、派遣労働者のキャリアアップ助成金を活用する場面では、派遣先が申請主体となる一方、派遣元が提供するデータや連携体制がなければ実務は回りません。この章では、派遣元企業が直面する実務課題と、その解決手段として活用できる派遣管理システム「スタッフエクスプレス」の特徴を整理します。

派遣元が直面する助成金連携・契約・勤怠管理の実務負担

派遣元企業の担当者は、派遣先からの助成金関連の照会に加えて、日常的に多くの業務を抱えています。派遣労働者ごとの契約更新、派遣先からの労働時間実績の回収、給与計算、請求書発行、労使協定方式対応の賃金テーブル確認、教育訓練の実施管理、社会保険の加入・喪失手続きなど、領域は多岐にわたります。これらをExcelや個別のツールで分散管理していると、派遣先が正社員化コースの申請で必要とする「派遣労働者の雇用期間・就業規則適用状況・教育訓練実施状況」といった情報の抽出に時間がかかり、結果的に派遣先の申請スケジュールを圧迫することがあります。

さらに、派遣元では「雇用安定措置」のヒアリングや、労働者派遣事業報告書の作成など、年次の実務もあります。情報が分散していると、データの突合や集計に多くの工数がかかり、担当者に業務が属人化しがちです。

派遣管理システム「スタッフエクスプレス」が支援できること

派遣管理システム「スタッフエクスプレス」のロゴ

こうした派遣元企業の実務課題に対応するのが、株式会社エスアイ・システムが提供する派遣管理システム「スタッフエクスプレス」です。契約・スタッフ・勤怠・給与・請求・帳票を1つのシステムで扱うため、派遣先から助成金申請に関わる照会が来た際にも、派遣労働者の雇用開始日・雇用区分・勤務実績・教育訓練履歴などを迅速に抽出できる運用を整えやすくなります。

スタッフエクスプレスには、派遣元の立場から見た特徴的な強みが3つあります。1つ目は、契約企業の約8割が中小派遣会社であり、小〜中規模の運営体制に合った機能設計がなされている点です。過剰に大規模な業務フローを前提としたシステムではなく、限られた人員でも扱いやすい運用が意識されています。2つ目は、導入時のデータ移行に専任担当者がフォローにつく体制です。既存のExcelファイルや他システムからの移行作業、マッピング、運用開始後の定着支援まで一貫して伴走します。3つ目は、サポート体制の充実です。法改正への追従や、運用開始後の操作相談に対応する窓口が用意されており、担当者が「多機能で使いこなせそうにない」と感じがちな心理的ハードルを下げる運用が整えられています。

派遣管理業務は「多機能ほど難しい」と敬遠されがちですが、スタッフエクスプレスは「多機能だからこそ、契約管理・勤怠・給与・請求・帳票・情報公開までをひとつで完結できる」という設計思想です。複数のツールを併用する必要がなくなり、派遣先との情報連携もシステム上のデータを基に一元的に対応しやすくなります。キャリアアップ助成金のように、派遣先・派遣元・派遣労働者の3者にまたがる情報連携が必要な場面でも、データ基盤が整っていれば対応スピードは大きく変わります。

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キャリアアップ助成金 派遣に関するよくある質問(Q&A)

派遣社員のキャリアアップ助成金について、派遣社員・派遣先企業担当者・派遣元企業担当者の方々から多く寄せられる質問をまとめました。

派遣社員本人がキャリアアップ助成金を受け取ることはできますか?
キャリアアップ助成金は、非正規雇用労働者を正社員化したり処遇を改善したりした事業主に対して支給される制度です。派遣社員本人が直接受給することはできません。ただし、派遣先で正社員として直接雇用される際には、賃金が3%以上増額される要件があるため、結果として派遣社員自身の処遇改善につながります。
派遣元と派遣先、どちらがキャリアアップ助成金を申請しますか?
正社員化コースを派遣労働者の直接雇用で活用する場合、申請主体は派遣労働者を正社員として直接雇用する派遣先企業です。派遣元企業はこのコースを自社で申請することはできませんが、申請に必要な派遣労働者の雇用期間や就業規則の適用状況、社会保険の加入履歴などの情報提供で派遣先を支援する立場となります。
2025年度の改正で、派遣労働者の助成額は減りましたか?
派遣労働者は2025年度から「重点支援対象者」に位置づけられたため、派遣先で直接雇用する場合は2期合計の支給(有期→正規なら中小企業で80万円、大企業で60万円)が維持されています。2024年度まであった28.5万円の加算措置は廃止されましたが、重点支援対象者として2期分の申請対象になったことで、派遣労働者の直接雇用に関しては相対的に手厚い支援が残っている形です。
紹介予定派遣から正社員化した場合もキャリアアップ助成金の対象になりますか?
紹介予定派遣からの正社員化も、キャリアアップ助成金(正社員化コース)の対象となります。紹介予定派遣は原則6か月以内の有期派遣であり、派遣期間中は有期雇用派遣労働者に該当します。派遣期間満了後に派遣先で正規雇用労働者として直接雇用し、他の要件(就業規則への規定、3%以上の賃金増額、6か月の継続雇用等)を満たせば、派遣労働者として重点支援対象者の枠で申請可能です。
派遣先で6か月未満しか就業していない派遣社員は対象になりますか?
原則として対象外です。キャリアアップ助成金(正社員化コース)では、派遣労働者が派遣先の事業所その他派遣就業場所ごとの同一の組織単位における業務に、6か月以上の期間継続して従事していることが要件となっています。ただし、人材開発支援助成金(人材育成支援コース)の有期実習型訓練を受講・修了した有期雇用労働者等には別途ルールがあるため、個別事情については管轄労働局への相談をおすすめします。
キャリアアップ計画書の認定手続きはまだ必要ですか?
2025年度からキャリアアップ計画書は「労働局長の認定」が廃止され、「届出のみ」で良い運用に変更されています。作成のうえで各コースの取り組み実施日の前日までに管轄労働局へ届出を行う必要がある点は従来と同じですが、認定を待つ時間が不要となり、手続きは簡素化されています。
派遣元が助成金の活用を支援する具体的な方法は何がありますか?
派遣元企業は、(1)派遣労働者の雇用形態・雇用開始日・就業規則の適用状況など基本情報の迅速な提供、(2)社会保険・雇用保険の加入履歴および教育訓練実施履歴のエビデンス整備、(3)派遣労働者本人への制度周知とキャリア相談、(4)派遣先企業との定期的な情報共有、といった形で支援できます。こうした情報連携を効率化するには、契約・勤怠・給与データが一元管理されていることが前提となるため、派遣管理システムの活用が有効です。
「無期雇用派遣」の派遣社員を直接雇用した場合の助成額はどうなりますか?
無期雇用派遣の派遣労働者を派遣先で正社員として直接雇用した場合、重点支援対象者として2期合計で中小企業は40万円、大企業は30万円が支給されます。有期雇用派遣の派遣労働者を正社員化した場合(中小企業80万円、大企業60万円)と比較すると助成額は半分となる設計です。通算5年超の有期雇用労働者は無期雇用労働者とみなされる点も併せて確認しておきましょう。
キャリアアップ助成金の最新情報はどこで確認できますか?
最新のパンフレット、リーフレット、Q&A、申請様式は厚生労働省「キャリアアップ助成金」のページで随時更新されています。支給金額や要件はコース実施日によって変わるため、申請時には必ず該当年度の様式をダウンロードして利用してください。
※参照: キャリアアップ助成金(厚生労働省)

まとめ:派遣×キャリアアップ助成金を正しく活用するために

キャリアアップ助成金は、派遣労働者を含む非正規雇用労働者の正社員化や処遇改善に取り組む事業主を厚生労働省が支援する制度です。派遣社員の正社員化では、派遣先企業が派遣労働者を直接雇用する際に「正社員化コース」を活用でき、2025年度改正で派遣労働者は「重点支援対象者」に位置づけられたため、有期雇用の派遣労働者を正社員化した場合は中小企業で1人あたり80万円(2期合計)の支給対象となります。

実務上は、申請主体は派遣先企業となりますが、派遣元企業の情報提供や社会保険・教育訓練の履歴データがなければ申請は成立しません。派遣元・派遣先・派遣労働者の3者連携をスムーズに進めることが、制度活用の成否を分けるポイントです。派遣元企業の担当者にとっては、日常の契約・勤怠・給与データを一元管理しておくことで、派遣先からの助成金関連の照会にも迅速に対応しやすくなり、派遣労働者のキャリアアップ支援という本来の目的にも近づきます。

派遣管理業務全体の効率化や、情報連携体制の構築にお悩みの派遣元担当者さまは、中小派遣会社さま約8割の導入実績を持つ派遣管理システム「スタッフエクスプレス」の活用を検討してみてはいかがでしょうか。導入時のデータ移行から運用定着まで、専任担当者が伴走します。

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