人材派遣会社の設立費用はいくら?資産2000万円の内訳と要件を徹底解説【2026年最新】 | スタッフエクスプレスブログ

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人材派遣会社の設立費用はいくら?資産2000万円の内訳と要件を徹底解説【2026最新】

人材業の課題解決
派遣会社設立の提案するビジネスマンのイメージ

「人材派遣会社を立ち上げたいが、具体的にいくら資金が必要なのか?」
「資本金2,000万円がないと許可が下りないというのは本当か?」
起業を検討する際、最も大きなハードルとなるのが「設立費用」と「資産要件」です。人材派遣業は、労働者を保護する観点から国による厳しい許認可基準が設けられており、一般的な起業に比べて初期費用のハードルが高い傾向にあります。
しかし、その内訳(法定費用、会社設立費用、オフィス賃料など)の仕組みを正しく理解し、電子定款の活用などで対策を行えば、無駄な出費を抑えることは可能です。この記事では、派遣会社設立にかかる費用の全貌を、2025-2026年の最新法令に基づいて徹底解説します。資金調達の方法や、設立後のランニングコストを抑えるポイント、さらに必要書類の一覧も紹介しますので、失敗しない資金計画にお役立てください。

人材派遣会社の設立に必要な費用の総額目安

派遣会社を設立し、事業を開始するまでに必要な費用は、大きく分けて「会社自体の設立費用」「許認可取得にかかる法定費用」「オフィスや備品などの設備資金」の3つです。
結論から言うと、許可申請時点で求められるのは「口座残高が2,000万円あること」ではなく、決算書(新設法人は開始貸借対照表)上で資産要件を満たしていることです。具体的には、原則として 基準資産額(総資産-負債)が2,000万円×事業所数以上であること に加え、別枠で 法人名義の現金・預金が1,500万円×事業所数以上あること等 が求められます。そのうえで、実際に支払って消えていく「コスト(費用)」としての総額は、おおよそ 30万〜60万円程度 (物件取得費を除く)が目安となります。
ここでは、それぞれの内訳を一覧で見ていきましょう。

法人と個人事業主での費用の違い

派遣事業は個人事業主でも許可取得が可能ですが、社会的信用や資産要件の証明のしやすさから、ほとんどのケースで「法人(株式会社)」として設立されます。
個人事業主の場合、法人登記費用はかかりませんが、資産要件(基準資産額2,000万円)を個人の資産のみで証明する必要があり、生活費と事業費の区分けも厳しく審査されるため、ハードルは非常に高いと言えます。また、将来的に法人化(法人成り)する場合、改めて新規で許可を取り直す必要があり、費用が二重にかかるデメリットがあります。そのため、本記事では一般的な「法人設立」を前提に解説します。

許認可取得にかかる法定費用一覧(登録免許税、手数料など)

労働者派遣事業の許可(派)を取得するために、国へ支払う費用は以下の通りです。これらは全国一律で、申請時に必ず現金(収入印紙および登録免許税の納付)等で支払う必要があります。

費用の種類 金額(1事業所の場合) 備考
登録免許税 90,000円 許可1件につき課税されます。納付書で納めます。
申請手数料 120,000円 事業所が1つ増えるごとに+55,000円加算されます。収入印紙で納めます。
合計 210,000円 最低限必要な法定費用です。

※出典:労働者派遣事業・職業紹介事業等(厚生労働省)

会社設立登記にかかる費用(定款認証、印紙代など)

会社(株式会社)を作るための手続き費用です。ご自身で行う場合でも、法定費用として以下の金額がかかります。

  • 定款認証手数料:約30,000円〜50,000円(資本金額による)
  • 定款の収入印紙代:40,000円(※電子定款を利用すれば0円)
  • 登録免許税(法人登記):資本金の0.7%(最低150,000円)

最低でも約20万円程度が必要です。ただし、紙の定款ではなく「電子定款」を作成すれば、収入印紙代の4万円が不要になり、コストを削減できます。電子定款に対応した行政書士や司法書士などの専門家に依頼すれば、手間を省きつつ節約も可能ですが、別途報酬が発生します。トータルのコストと手間を比較して検討しましょう(代行手数料を含めても約10万円程度で済むケースもあります)。また、合同会社の場合は、定款認証手数料が不要で登録免許税も6万円と安く済みますが、人材ビジネスにおける社会的信用度を考慮すると株式会社がおすすめです。

【最重要】労働者派遣事業許可の「資産要件」と「基準資産額」

派遣会社の設立において、多くの起業家が頭を悩ませるのが「資産要件」です。これは支払う費用ではなく、「会社としてこれだけの財産体力を持っていなければならない」という基準です。派遣労働者の給与支払いを保証するために、非常に厳格なルールが定められています。

基準資産額2,000万円の壁とは?(資産-負債)

許可を取得するためには、直近の決算書(または開業時の貸借対照表)において、以下の要件を満たす必要があります。
「基準資産額」≧ 2,000万円 × 事業所数

ここで言う「基準資産額」とは、単なる「資産」ではありません。「資産の総額」から「負債の総額」を引いた金額(純資産に近い概念)です。つまり、借入金(負債)で2,000万円を用意しても、資産と負債が相殺されるため、基準資産額は増えません。
実務上は、返済義務のない資金(出資・増資など)で自己資本を厚くし、申請時点の貸借対照表で基準資産額の要件を満たす形にするのが最も確実です。これにより、事業の財務基盤が安定していることを証明します。

現金・預金1,500万円要件のクリア方法

基準資産額に加え、流動性の高い資金として以下の要件も必須です。
「現金・預金の額」≧ 1,500万円 × 事業所数

これは、万が一取引先企業からの入金が遅れた場合でも、派遣スタッフへの給与を遅滞なく支払えるようにするためのルールです。法人名義の口座に1,500万円以上の残高があることを、通帳写しや残高証明書等で説明できる状態にしておく必要があります。この現金は、資本金の一部としてプールしておくのが一般的です。

基準資産額に含まれるもの・含まれないもの

要件のもう一つに「基準資産額 ≧ 負債総額 × 1/7」という規定もあります。ただし、融資で負債が増えると他の財務要件に影響する可能性があるため、借入の入れ方は専門家とセットで設計するのが安全です。
また、資産として計上できるものには制限があります。「繰延資産」や「営業権(のれん)」は、基準資産額の計算において資産から控除(マイナス)されます。オフィスを借りる際の敷金や保証金は資産として認められますが、内装工事費などは評価が分かれる場合があるため、専門家(税理士など)への事前相談を推奨します。

派遣会社設立の具体的な「流れ」と「期間」

資金の準備ができたら、実際に設立に向けた手続きを進めます。会社設立から労働者派遣事業の許可取得までには、目安として2〜3ヶ月程度かかります。ただし、講習日程、書類準備、労働局の事前相談や予約状況、書類補正の有無によっては長引くこともあるため、余裕をもったスケジュールを組みましょう。スムーズな開業のためには、事前のスケジュール把握が重要です。以下に、標準的な流れ(フロー)を解説します。

ステップ1:会社設立と資金の準備

まずは法務局で法人登記を行い、会社を設立します。この時点で重要なのは、「資本金2,000万円を必ず積む」ことよりも、申請時点の貸借対照表で基準資産額の要件を満たす財務状態を作ることです。あわせて、法人名義の現金・預金要件(原則1,500万円×事業所数)を満たせるよう、通帳残高や残高証明で説明できる形で資金計画を組みます。

ステップ2:派遣元責任者講習の受講

許可申請には、選任する「派遣元責任者」が講習を受講している必要があります。講習は定期的に開催されていますが、日程が限られている場合もあるため、早めに予約・受講しましょう。許可申請にあたっては、申請日前3年以内に「派遣元責任者講習」を受講していることが求められます。講習は一日がかりで行われ、労働法の基礎知識や派遣法の遵守事項などを学びます。

ステップ3:許可申請書類の作成と提出

申請書、事業計画書、定款、登記簿謄本、住民票、履歴書、賃貸借契約書など、膨大な書類を準備します。書類の不備は審査の遅れに直結するため、社会保険労務士などの専門家に作成代行を依頼するケースも多く見られます。書類は管轄の労働局へ提出します。提出の際は、事前に予約を入れることをおすすめします。

ステップ4:労働局による現地調査と審査

書類受理後、労働局の職員によるオフィスの実地調査が行われます。広さ(面積)や設備が要件を満たしているか、個人情報管理の鍵付きキャビネットがあるかなどが厳しくチェックされます。その後、厚生労働省本省での審査(約2ヶ月)を経て、問題がなければ許可証が交付されます。許可日は毎月1日となるのが通例です。

許可取得に必要な「資格」と「要件」のチェックリスト

資産要件以外にも、派遣事業を行うためにはクリアしなければならない「資格」や「場所」、「体制」に関する厳しい要件があります。以下に主要な要件をチェックリスト形式でまとめました。これらを満たしていないと、申請は受理されません。

派遣元責任者の選任要件

派遣元責任者は、派遣労働者の保護や雇用の安定を図るためのキーパーソンです。以下の条件を満たす者から選任する必要があります。

  • 雇用管理経験:成年に達した後、3年以上の雇用管理経験があること(職業安定行政や労働基準行政の経験等も可)。
  • 講習受講:申請前3年以内に「派遣元責任者講習」を受講していること。
  • 専属性:派遣元責任者は「専任」である必要があり、他社の役員や従業員との兼務は原則認められません(監査役などは兼務不可)。
  • 住所・居所:生活の根拠が安定しており、健康状態が良好であること。
  • 欠格事由:過去5年以内に労働関連法令に違反して罰金刑を受けていないことなど。
  • 外国人に関する要件:外国人を派遣元責任者に選任する場合、在留資格や日本語能力など、適切な業務遂行が可能かどうかが審査されます。

事業所(オフィス)の広さと立地要件

事業所は、派遣事業を行う拠点として適切でなければなりません。

  • 面積要件:事業に使用し得る面積が20平方メートル以上あること。賃貸借契約書上の面積ではなく、実測の内法面積で判断されることもあります。
  • 独立性:他の事業所とパーテーション等で明確に区分されており、独立性が保たれていること。バーチャルオフィスやシェアオフィスのオープンスペースは原則不可です。
  • 立地:風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律で規制する店舗(性風俗店など)が密集する場所にないこと。
  • 名称:看板や表札を掲げ、事業所としての実態があること。

教育訓練とキャリア形成支援制度の整備

派遣労働者のキャリアアップを支援するため、教育訓練計画の策定が義務付けられています。

  • 計画的な実施:入職時から退職時まで、段階的かつ体系的な教育訓練プログラムを用意すること(入職時訓練、職能別訓練、階層別訓練など)。
  • 費用の負担:教育訓練は有給(賃金を支払う)かつ無償(受講料無料)で実施すること。派遣スタッフに費用を負担させてはいけません。
  • 相談窓口:キャリア・コンサルティングの相談窓口を設置し、担当者を配置すること。担当者はキャリアコンサルタントの資格を持っていることが望ましいですが、必須ではありません(一定の知識があれば可)。

個人情報管理と就業規則

派遣スタッフの個人情報を適切に管理する体制が必要です。

  • 保管設備:個人情報が含まれる書類を保管するための「鍵付きキャビネット」等の設置が必須です。現地調査で必ず確認されます。
  • 管理規程:個人情報適正管理規程を作成し、従業者に周知すること。
  • 就業規則:常時10人以上の労働者を雇用する場合は、就業規則を作成し、労働基準監督署へ届け出る必要があります(10人未満でも作成が推奨されます)。記載内容には派遣特有の事項(派遣料金の明示など)を含める必要があります。

申請時に必要な「書類」の一覧と準備のポイント

許可申請には多岐にわたる書類が必要です。主な提出書類を一覧にしました。書類は「正本1通、写し1通(または2通)」など、提出部数が決まっていますので、労働局の手引きをよく確認してください。

書類名 概要・入手先
労働者派遣事業許可申請書(様式第1号) 厚生労働省HPからダウンロード。基本情報を記載。
事業計画書(様式第3号) 派遣労働者数、派遣料金の見込み、教育訓練計画などを記載。
定款(写し) 「労働者派遣事業」が目的に記載されているもの。
登記事項証明書(履歴事項全部証明書) 法務局で取得。発行から3ヶ月以内のもの。
役員の住民票の写し・履歴書 役員全員分が必要。本籍地記載の住民票。
貸借対照表・損益計算書 直近の事業年度のもの。新設法人は「開始貸借対照表」。
法人税の納税証明書 直近のもの。税務署で取得。
事業所の賃貸借契約書(写し) 使用目的が「事務所」となっていること。
派遣元責任者講習受講証明書(写し) 申請前3年以内に受講したもの。
個人情報適正管理規程 個人情報の取り扱いルールを定めたもの。

この他、組織図やキャリア形成支援制度に関する計画書などが必要です。準備には時間がかかるため、計画的に進めましょう。

設立後に発生する「運転資金」と「ランニングコスト」

許可取得にかかる初期費用だけでなく、事業を継続するための運転資金も計画に含める必要があります。特に派遣事業は、派遣先からの入金よりも先にスタッフへの給与支払いが発生する「資金繰り(キャッシュフロー)」が厳しいビジネスモデルです。

事業所(オフィス)の賃料と更新費用

都心部で20平米以上のオフィスを借りる場合、敷金・礼金を含めて初期費用で50万〜100万円、月額賃料で10万〜20万円程度を見込んでおく必要があります。また、2年ごとの更新料も考慮に入れておきましょう。固定費を抑えるため、立地は少し郊外にするなどの工夫も有効です。

社会保険料・労働保険料の会社負担分

派遣スタッフを雇用する場合、社会保険(健康保険・厚生年金)と労働保険(労災保険・雇用保険)への加入義務が発生します。社会保険料の約半分は会社負担となるため、スタッフの給与総額の約15%程度が会社負担コストとして発生します。これは派遣料金(マージン)を決める際の重要な要素であり、適正なマージン率を設定しないと利益が出ない構造になっています。

システム導入費や広告宣伝費の相場

求人広告費:スタッフを集めるためのコストです。媒体によりますが、月額数万円〜数十万円かかります。採用単価を抑えるためには、Indeedなどの検索エンジン連携やSNS活用が重要です。
システム導入費:スタッフ管理、勤怠管理、給与計算などのシステム費用です。アナログ管理ではミスが許されない派遣法に対応しきれないため、月額数万円程度のクラウドシステムを導入するのが一般的です。

人材派遣と人材紹介の「違い」とビジネスモデル

起業にあたり、「人材派遣」と「人材紹介(有料職業紹介)」の違いを明確にしておくことも大切です。両者はビジネスモデルや収益構造(仕組み)が大きく異なります。

項目 人材派遣業 人材紹介業
雇用関係 派遣会社とスタッフが雇用契約を結ぶ 紹介先企業と求職者が直接雇用契約を結ぶ
収益モデル 派遣料金と給与の差額(マージン)が毎月入る 採用決定時に紹介手数料(年収の30-35%)が入る(単発)
資産要件 2,000万円(基準資産額) 500万円(基準資産額)
特徴 ストック型ビジネス。継続的な収益が見込める。 フロー型ビジネス。一回の収益は大きいが変動しやすい。

※有料職業紹介は資産要件が派遣より低い一方で、別途要件(事業所・体制・手続き等)があります。
人材紹介業の方が資産要件(500万円)のハードルは低いですが、毎月の安定した収益(利益)を得るためには派遣業の方が有利な面があります。派遣業では、派遣先から受け取る派遣料金(料)からスタッフの給与を引いた残りが利益となりますが、ここから社会保険料などを支払うため、適正なマージン率(平均20〜30%程度)の設定が重要です。多くの会社は、両方の許可を取得して総合的な人材サービスを提供しています。

派遣会社を設立するメリット・デメリットと注意点

高いハードルを越えてまで、派遣会社を設立する価値はあるのでしょうか。ここでは、人材派遣業のメリットとデメリット、そして設立後のリスクや注意点について整理します。

メリット:ストック型に近い収益モデルと市場の成長

  • 継続的な収益:一度契約が決まれば、派遣期間中は毎月継続して売上が発生します。人材紹介(単発の紹介料)と比較して、経営が安定しやすいモデルです。
  • 市場ニーズの高さ:人手不足が深刻化する日本において、柔軟な労働力を提供する派遣業の需要は今後も拡大が見込まれます。
  • 参入障壁の高さが信頼に:厳しい資産要件や許可要件があるからこそ、許可を取得している事業者は社会的信用が高く、競合の乱立がある程度防がれています。

デメリットと注意点:利益率と法的リスク

  • 薄利多売の傾向:マージン(手数料)から社会保険料や経費を引くと、純粋な営業利益率は数パーセント程度になることも珍しくありません。規模の拡大が利益確保の鍵となります。
  • 複雑な法令対応:労働者派遣法は頻繁に改正されます。「同一労働同一賃金」への対応や「3年ルール」の管理など、コンプライアンス遵守のコストとリスクが常に付きまといます。法律に違反した場合、許可取り消しや社名公表などのリスクがあります。
  • 更新手続きと有効期間:派遣事業の許可には有効期間があります。新規許可の有効期間は3年、更新後は5年ごとに更新手続きが必要です。更新時にも資産要件などの審査があるため、健全な経営状態を維持し続ける必要があります。

資金調達の方法とコストを抑えるポイント

2,000万円という資産要件をクリアするためには、自己資金だけで賄えない場合、外部からの資金調達が必要です。しかし、前述の通り「借入金」は負債となるため、基準資産額の計算上はプラスになりません。ではどうすればよいのでしょうか。

日本政策金融公庫や融資制度の活用

資産要件(基準資産額2,000万円)をクリアするためには、返済義務のない資金、つまり「増資」や「出資」が必要です。しかし、開業時の運転資金(オフィス賃料や人件費など)については、融資を活用することで手元の現金を温存できます。
日本政策金融公庫の「新創業融資制度」などは、無担保・無保証人で利用できるケースがあり、創業期の強い味方です。資産要件には使えませんが、「現金1,500万円」の要件において、現預金を確保する手段としては有効です。

助成金・補助金の活用(キャリアアップ助成金など)

派遣事業者が活用しやすい助成金として「キャリアアップ助成金(正社員化コース)」があります。派遣スタッフを自社の正社員に転換した場合などに受給できます。
これらは後払い(要件を満たした後に入金)のため、初期費用には充てられませんが、設立後のキャッシュフロー改善に大きく寄与します。その他、IT導入補助金などを活用してシステム導入コストを抑えるのも有効な手段です。創業支援としての補助金制度も自治体ごとに確認してみましょう。

派遣会社設立後に成功するためのポイント

無事に資金を用意し、許可を取得して設立できたとしても、本当の闘いはそこからです。派遣業界は「管理産業」とも言われるほど、日々の管理業務が煩雑です。設立後に事業を成功させるためには、管理コストの削減と法令遵守(コンプライアンス)の徹底、そしてスタッフ教育が不可欠です。

複雑な派遣法対応と労務管理のリスク

労働者派遣法は頻繁に改正されます。「同一労働同一賃金」への対応、「3年ルール(抵触日)」の管理、「マージン率」の情報公開など、遵守すべきルールは山のようにあります。
これらを怠ると、許可取り消しや事業停止命令などの行政処分を受けるリスクがあり、せっかくの設立費用が無駄になってしまいます。特に毎年の「事業報告書」の提出は義務であり、正確なデータ管理が求められます。

スタッフの教育とキャリア形成支援

派遣会社には、派遣労働者のキャリア形成を支援する義務があります。計画的な教育訓練の実施やキャリア・コンサルティングの窓口設置が必要です。質の高いスタッフを育成し、定着率を高めることが、クライアント(派遣先)からの信頼獲得と利益率向上につながります。

専門家の活用とリスク回避

設立手続きや許可申請、その後の税務処理や労務管理には専門知識が必要です。税理士、社会保険労務士(社労士)、行政書士などの専門家や担当者に相談しながら進めることで、リスクを回避し、本業である営業や採用活動に集中できます。トラブルを防止するためにも、衛生管理や安全配慮義務についての知識も重要です。

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派遣会社設立費用に関するよくある質問(Q&A)

資本金2,000万円が足りない場合はどうすればいいですか?
原則として、許可申請時点で 基準資産額(総資産-負債)2,000万円×事業所数 等の資産要件を満たす必要があります。不足している場合は、出資・増資などで自己資本を厚くする(返済義務のない資金で整える)ことが基本です。
なお、一定条件を満たす場合に 小規模派遣元向けの暫定的配慮措置 が示されているケースもあるため、自社が対象になり得るかは 事前に管轄労働局へ確認したうえで資金計画を立てましょう。
個人事業主から始めて法人成りする際の費用は?
個人事業主として許可を取得した後、法人成り(法人化)する場合、許可の「承継」はできず、法人として「新規許可申請」が必要になります。つまり、登録免許税(9万円)や手数料(12万円)が再度発生します。将来的に法人化を目指すのであれば、最初から法人として設立する方がトータルの費用は抑えられます。
小規模派遣元事業主への緩和措置とは?
「小規模派遣元事業主」については、一定の条件を満たす場合に、資産要件(基準資産額・現金預金額)の暫定的な配慮措置が示されている資料もあります(例:基準資産額1,000万円+現金・預金800万円、または基準資産額500万円+現金・預金400万円等)。ただし、適用条件や取扱いは申請者の状況・申請形態・管轄労働局の運用で確認が必須です。まずは事前相談で「自社が配慮措置の対象になり得るか」を確認したうえで資金計画を立てましょう。
特定労働者派遣事業との違いは何ですか?
「特定労働者派遣事業(届出制)」は2015年の法改正により廃止されました。現在はすべての労働者派遣事業が「許可制」に一本化されています。過去の情報のまま「届出だけで開業できる」と誤解しないよう注意が必要です。

まとめ

人材派遣会社の設立には、法定費用として約21万円、会社設立費用として約20〜25万円、そして何より、原則として 基準資産額(2,000万円×事業所数)等の資産要件を満たすための財政的基盤が必要です(小規模の場合は配慮措置の対象となり得るため、事前確認が重要です)。
このハードルは高いですが、それは裏を返せば、参入障壁が高く、一度許可を取得できれば信頼性の高い事業者として認められることを意味します。

資金の準備と並行して重要なのが、設立後の「管理体制」の構築です。複雑な法令に対応し、利益を確保し続けるためには、初期段階から効率的なシステムを導入することが成功への近道です。
コストとリスクを正しく把握し、万全の準備で派遣ビジネスのスタートを切ってください。

派遣会社設立ガイド|許可・資金・手続きから成功ポイントまで解説

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