日々紹介とは?日雇い派遣との違いやシステムで効率化する方法

日々紹介とは、1日単位または30日以内のパートやアルバイトを紹介する人材紹介サービスです。募集した企業が人材の雇用主となり給与を支払います。現在では、日雇い派遣に代わり、短期的に大量に人材を集められる唯一の手法として、多くの企業で利用されています。
今回は、日々紹介の仕組みや日雇い派遣との違い、メリット・デメリット、システムを用いた効率化について解説します。
なお、日々紹介の事務作業の効率化をお望みでしたら、株式会社エス・アイシステムの「STAFF EXPRESS(スタッフエクスプレス)」がおすすめです。
日々紹介を行う際に煩雑になりやすいさまざまな事務処理を効率化してスムーズにすることができ、「採用管理」「人材管理」「給与管理」など必要となる業務を多角的にカバーしています。
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日々紹介の仕組み
日々紹介は、30日以内の雇用を希望する求職者を、1日単位で紹介する人材紹介サービスのことです。
日々紹介の仕組みとしては、まず求人募集している企業が人材紹介サービス会社に求人を依頼します。人材紹介サービス会社は企業の求人要件からマッチする求職者を登録されている人材データベースからピックアップし、企業へ紹介します。企業側では紹介された人材との面接等によって選考を実施。企業側と求職者で合意となれば、双方で雇用契約を締結します。
紹介元である人材紹介サービス会社は、紹介した人数や採用に至った人数に応じて紹介先である企業から紹介手数料を受け取ります。紹介先企業は雇用契約を結んだ人材に対して労働に応じた給与を直接支払います。人材紹介サービス会社と求職者は雇用関係にないため、両者の間に給与のやり取りはありません。ただし、システム利用や登録に費用がかかることもあります。
人材派遣の仕組みとの違い
日々紹介は、人材派遣と混同されやすいですが、さまざまな違いがあります。
まず、人材派遣の仕組みについて見てみましょう。人材派遣では、企業からの依頼を受けて派遣会社に所属する労働者を派遣先へと一定期間派遣します。派遣先となる企業は派遣元となる派遣会社に契約に基づいた契約料を支払いますが、労働者に給与を支払うことはありません。労働者は派遣会社の所属であるためです。そのため、労働者は雇用主である派遣会社の指示に従い、その労働の対価として給与を受け取ります。
このような仕組みの違いから、日々紹介と人材派遣では以下のような違いがあることがわかります。
労働者の雇用主 | 労働者への給与 | 企業が支払う費用 | |
日々紹介 | 紹介先の企業 | 紹介先の企業が支払う | 人材紹介手数料 |
人材派遣 | 派遣会社 | 派遣会社が支払う | 派遣契約料 |
また、人材派遣では以下のようなことが禁止されています。
- 派遣禁止業務:港湾運送業務、建設業務、弁護士・社会保険労務士等の士業、病院・診療所等における医療関連業務(派遣できる場合もある)
- 二重派遣の禁止:人材の派遣を受けた派遣先の企業が別の派遣先へその人材を派遣するのは禁止
原則禁止されている「日雇い派遣」との違い
上記のように、人材紹介サービスである日々紹介と人材派遣には、その仕組みからさまざまな違いがあることがおわかりいただけたことでしょう。
実は日々紹介は、人材派遣だけでなく「日雇い派遣」と混同されることもあります。しかし、日雇い派遣も人材派遣と仕組みは同じです。つまり、日々紹介とは異なり、日雇い派遣は雇用先が人材派遣会社という違いがあります。もちろん、雇用主は派遣会社なので、日雇い雇用であれば給与の支払いは派遣会社にあります。
日雇い派遣が原則禁止されている理由
日雇い派遣は人材派遣の一種ですが、2012年の労働者派遣法の改正によって原則禁止されています。
日雇い派遣とは31日未満の短期雇用であり、労働者は社会保険の加入ができません。他にも賞与・昇給も期待できませんし、日雇い派遣後に新たな派遣先を見つけるまでに時間がかかることが少なくありませんでした。また、2007年~2008年の世界的金融不安により「派遣切り」が行われ、仕事や住まいを失う人が多く生まれました。こうした日雇い派遣の立場の弱さや労働災害などを背景に、日雇い派遣は原則禁止となったのです。
しかし、日雇い派遣には例外もあります。以下の条件を満たす人材であれば、日雇い派遣として派遣および雇用することが可能です。
- 満60歳以上である:数えではなく満年齢
- 雇用保険の適用を受けない学生:学業がメインであるため
- 生業収入が500万円以上で副業として従事する人材:生活のためにやむを得ず日雇い派遣をするわけではないため(掛け持ちで年収500万円の場合はNG)
- 世帯収入が500万円以上で主たる生計者以外の人材:同上
- 例外事由に該当する業務:ソフトウエア開発、秘書、書籍などの製作・編修などの業務
大量の人材が必要ならば日々紹介
日々紹介と日雇い派遣はその仕組みに大きな違いがあるものの、短期的に大量の人材を確保できるという点では共通しています。しかし、日雇い派遣は日々紹介と違って、現在では原則禁止されています。例外はあるものの条件を満たせる人材はそれほど多くありません。
そのようなことから、業務上単発的に大量の人材が必要である場合は、日々紹介を利用するのがベストの選択であるといえます。
日々紹介がよく利用されるシーン・業種
これまで解説してきたように、日々紹介は人材派遣とは異なる仕組みを持った人材確保の手段です。日雇い派遣が原則禁止となった現在において、大量の人材を確保するのであれば日々紹介一択であるといえるでしょう。
そんな日々紹介は、「未経験者でもこなせる軽作業・定型的作業」「業務上大量の人手が必要」「季節によって繁忙期がある」といったシーンで利用されます。たとえば、以下のような業種は日々紹介を利用することが多いです。
- 物流業、倉庫業
- イベント業
- 販売・接客業
- 清掃業
- リゾート施設
- オフィスなどの軽作業
- 製造業
- 引越し業
たとえば、近年はネット通販の利用が増えたこともあり物流・倉庫業は常に人手が足りていない状態です。そのため、日々紹介により人材を確保することがよくあります。引越し業界は新年度のタイミングや大型休暇などが繁忙期とされ、そのタイミングで日々紹介が利用されます。また、イベント業はイベント開催のタイミングのみまとまった人材が必要になりますので、日々紹介を積極的に利用する業種です。
日々紹介のメリット・デメリット
日々紹介は、原則禁止となった日雇い派遣に代わり、短期的に人材を大量に確保できる唯一のサービスです。そんな日々紹介には、以下のようなメリットやデメリットがあります。それぞれを理解したうえで利用しましょう。
メリット
日々紹介のメリットには以下のようなものがあります。
コスト削減
日々紹介は人材確保におけるコストを削減できるメリットがあります。人材派遣の場合、受け入れた人材に対して支払われる給与とともに、派遣会社の利益となる契約料、福利厚生費用などの合計にプラスして消費税を支払わなければなりません。そのため、1人の人材を確保するのにかなりのコストがかかります。しかし、日々紹介であれば、人材紹介会社への紹介手数料と単発のアルバイト料しかかかりません。手数料にかかる消費税を入れても、人材派遣と比べてかなりコストを削減できます。
対象者・対象人数に制限がない
日々紹介は対象者や対象人数に制限がないこともメリットです。日雇い派遣は原則禁止ですが例外となる条件や除外されている業務がいくつかあります。そのため雇うことはできるものの、必要な人数だけ人材を確保できるとは限りません。しかし、日々紹介は、対象者はもちろん対象人数に制限がなく、自社で必要とする人数を確保しやすい傾向にあります。そのため、繁忙期やイベントの開催などにあわせて、大量の人材を確保するのに向いているサービスです。
スムーズにマッチングできる
日々紹介はスムーズにマッチングしやすい点もメリットといえます。一般的な人材紹介サービスでは、長期就業を前提としています。そのため、企業側・求職者どちらも慎重になることが多く、マッチングまでには時間がかかり、突発的な人材確保には向きません。一方、日々紹介では短期・単発の仕事を求める人材をターゲットにして募集します。基本的に日々紹介で募集する業務はスキルや経験、専門性などが求められないケースがほとんどです。そのため、求職者側も気軽に応募することができ、スムーズにマッチングしやすいのです。
デメリット
日々紹介には、以下のようなデメリットもあります。
雇用手続きに関する工数が多い
雇用手続きに関する工数が多い点は日々紹介のデメリットです。派遣会社が人材の雇用主となる人材派遣と異なり、日々派遣では募集をかけた企業が人材を直接雇用します。そのため、一人ひとりに対して労働条件通知書や雇用契約書の発行が必要ですし、法定帳票等の管理も自社で行わなければなりません。もちろん、単発の業務が終われば、退職に関する手続きも行ないます。確保する人材が多ければ多いほど工数は増大します。そのため、日々紹介の利用では、雇用手続きにかなりのリソースが割かれることを念頭に置いておきましょう。
給与計算などの工数も多い
日々紹介のデメリットとして、給与計算などの工数が多い点も挙げられます。人材派遣と異なり、日々紹介では企業が直接雇用しますので給与計算・振込手続きなどの業務が発生します。大量に人材を確保できる日々紹介だからこそ、雇用手続きも含めて自社での工数が増えてしまうことを頭に入れ、何らかの対策を取ることが必要です。
日々紹介を利用する際の注意点
日々紹介は人材派遣と異なりその仕組み上、企業が直接雇用しなければなりません。事務処理の工数が大幅に増えてしまうことから、人事や労務に関する手続きを処理するリソースを確保する可能性があることも考慮しておくことをおすすめします。自社にて事務処理を行うリソースが不足している、追加する余裕がないのであれば、代行サービスを利用するのも一つの方法です。たとえば、給与計算や人材管理の代行サービスを活用すれば、日々紹介の利用におけるデメリットを抑えやすくなります。
ただし、事務処理の内容ごとに代行サービスを依頼すると、新たにコスト面でのデメリットが生じる可能性が高まります。さらに、代行サービスの担当者とのやり取りといった別の業務が発生する点も懸念点です。
日々紹介の事務作業を効率化する「STAFF EXPRESS(スタッフエクスプレス)」
日々紹介の事務作業の効率化をお望みでしたら、株式会社エス・アイシステムの「STAFF EXPRESS(スタッフエクスプレス)」がおすすめです。
弊社では、派遣先企業様向けに、「STAFF EXPRESS PARTNER+」を提供しています。人材派遣・人材紹介サービスの利用において必要となる業務領域をしっかりカバーしています。
「STAFF EXPRESS PARTNER+」では、スモールプラン、ライトプラン、オールインワンプランを提供しています。この中で最もおすすめなのはオールインワンプランです。日々紹介の利用で煩雑になりやすい事務処理を効率化してスムーズにする「採用管理」「人材管理」「給与管理」など合計8種類の機能を搭載しています。
「STAFF EXPRESS PARTNER+」オールインワンプランのサブスクリプション価格は月額35,000円から、買切価格は600,000円からです。もちろんサブスクリプションでも業務効率化や不要なリソース削減を実現できます。しかし、定期的に日々紹介を活用して募集を行うのであれば、コストパフォーマンス面から購入が最もおすすめです。
たとえば、給与計算を1日3件行う場合、手作業とシステム導入では以下のようにコスト面で大きな差が出ます。
- 手作業:工数45分、人件費プラス諸経費で1,500円
- STAFF EXPRESS PARTNER+の導入:工数10分、人件費プラス諸経費で335円
「STAFF EXPRESS PARTNER+」は機能やシステムアップデートを定期的に行ない、法令対応も迅速に行なっています。そのため、長期間使い続けても常に最新のシステムをご利用いただけます。さらに、機能追加や品質向上も継続的に実施していますので、さらなる業務効率化を実現可能です。
日々紹介を利用するなら、ぜひ「STAFF EXPRESS PARTNER+」の導入をご検討ください。
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まとめ
今回は、日々紹介について解説しました。
日々紹介は人材派遣と仕組みが異なり、人材紹介会社から紹介を受けた人材を企業が直接雇用します。日雇い派遣が原則禁止となった現在においては、短期的に多くの人材をまとめて確保する唯一の方法です。しかし、人材派遣と異なり直接雇用することから、雇用手続きや管理、給与計算や振込などの事務処理を自社で行わなければなりません。確保する人材が増えるほどその手間が増え、処理が煩雑になっていきます。
こうした手間を減らすには代行サービスの利用も効果的ですが、コスト面でデメリットがあります。コストを抑えつつ、日々紹介の利用における自社での手間をなるべく省きたいとお考えでしたら、「STAFF EXPRESS PARTNER+」の導入をぜひご検討ください。
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