無期雇用派遣の仕組みやメリット・デメリット、有期雇用との違いについて

2022年5月17日人材業の課題解決

「無期雇用派遣」という働き方が、安定したキャリアを築きたいと考える多くの求職者から注目を集めています。2015年の労働者派遣法改正以降に広まったこの働き方は、「収入が安定する」「長期的なキャリア形成が可能」といった魅力がある一方で、「自由度が低い」「希望の仕事に就けるとは限らない」といった声も聞かれます。この制度は、変化する労働市場の中で、新しいキャリアの選択肢として重要な位置を占めています。

「自分にとって本当にメリットのある働き方なのだろうか?」「有期雇用派遣や正社員と具体的に何が違うの?」といった疑問や不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか。特に、2025年に向けて働き方の多様化がさらに進むと予測される中で、正確な情報を基にしたキャリア選択がこれまで以上に重要になります。この変化の時代において、自分に合った雇用形態を見つけることは、将来のキャリアを左右する重要な決断です。

この記事では、人材派遣業界に精通したプロの視点から、無期雇用派遣の仕組み、メリット・デメリットを労働者側・企業側双方の観点から深く掘り下げます。さらに、有期雇用派遣(登録型派遣)や正社員との違い、求人情報の探し方、そして後悔しないためのポイントまで、関連する情報を網羅的に分かりやすく解説します。それぞれの雇用形態の特徴を比較し、あなたの将来のキャリアプランに最適な選択をするための一助となれば幸いです。私たちの提供する情報が、あなたの素晴らしいキャリアの第一歩となることを願っています。

目次

無期雇用派遣とは?基本的な仕組みを3分で理解

まずはじめに、「無期雇用派遣」がどのような働き方なのか、その基本的な概要と、混同されがちな「有期雇用派遣(登録型派遣)」や「正社員」との違いを明確にしていきましょう。この違いを理解することが、自分に合った働き方を見つける第一歩です。

無期雇用派遣の仕組み:「無期転換ルール」がカギ

無期雇用派遣とは、派遣会社と「期間の定めのない雇用契約」を結び、派遣スタッフとしてクライアント企業で就業する働き方です。一般的に「常用型派遣」とも呼ばれます。

この働き方が生まれた背景には、2013年4月に施行された改正労働契約法に盛り込まれた「無期転換ルール」が大きく関係しています。これは、同じ会社(使用者)との間で有期労働契約が繰り返し更新され、通算5年を超えた場合に、労働者からの申し込みによって期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換できるという法律上のルールです。

このルールにより、派遣スタッフも一定の条件を満たせば、雇用主である派遣会社に対して無期雇用への転換を申し込むことができるようになりました。現在では、このルールによる転換だけでなく、派遣会社がはじめて社会に出る新卒者なども対象に、はじめから無期雇用を前提とした採用活動を積極的に行っています。この労働契約法に基づく制度が、多くの派遣労働者にとって安定したキャリアを築くための重要な選択肢となっています。

※参照: 無期転換ルールについて(厚生労働省)

有期雇用派遣(登録型派遣)との決定的な違い「3年ルール」

無期雇用派遣と、一般的な派遣(登録型派遣)である「有期雇用派遣」との最も大きな違いは、「3年ルール」の適用の有無です。これは労働者派遣法で定められた重要な規定です。

  • 有期雇用派遣(登録型派遣):原則として、同じ会社の同じ部署(組織単位)で働けるのは最長3年までという期間制限(3年ルール)があります。派遣先での仕事が決まると派遣会社と契約期間を定めて雇用契約を結び、派遣期間が終了するとその雇用契約も一旦終了します。
  • 無期雇用派遣(常用型派遣):この3年ルールの対象外です。そのため、派遣先企業の合意があれば、3年を超える期間、同じ職場で働き続けることが可能です。また、派遣先での就業期間が終了しても、派遣会社との雇用契約は継続されるため、次の仕事が見つかるまでの待機期間中も給与が支払われます。

つまり、雇用期間の安定性が両者の決定的な違いと言えるでしょう。この種類の違いを理解することが、派遣という働き方を選ぶうえで非常に重要です。

正社員との違いは?雇用主と指揮命令系統を整理【比較表】

期間の定めがないという点では、無期雇用派遣は正社員と似ていますが、明確な違いがあります。それは「雇用主」「指揮命令者」の関係です。それぞれの雇用形態について以下の表で整理しました。

雇用形態雇用主指揮命令者給与・福利厚生の提供元
正社員勤務先の企業勤務先の企業勤務先の企業
無期雇用派遣派遣会社派遣先企業派遣会社
有期雇用派遣派遣会社派遣先企業派遣会社

このように、3つの雇用形態はそれぞれ契約の安定性や働き方の自由度が異なります。どの形態が自分に合っているかは、個人のキャリアプランやライフステージによって変わってきます。法律上もそれぞれの位置づけが明確に定義されており、労働者は自身の権利を正しく知ることが重要です。この違いにより、給与体系や福利厚生、昇進・昇格の基準などが異なります。無期雇用派遣の待遇は、あくまで雇用主である派遣会社の規定に基づいているという点をしっかり理解しておきましょう。人事評価やキャリアに関する相談も、まずは派遣会社の担当者に行うのが基本的な流れとなります。

無期雇用派遣で働くメリット【労働者側】

では、労働者にとって無期雇用派遣で働くことには、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは3つの大きなメリットを解説します。

雇用と収入が安定|待機期間中も給与が発生

最大のメリットは、雇用と収入の安定性が格段に高まることです。有期雇用派遣の場合、派遣契約が終了すると同時に雇用契約も終了し、次の仕事が見つかるまで収入が途絶えるという不安が常にありました。

しかし、無期雇用派遣は派遣会社との雇用関係が継続するため、派遣先での就業が終了しても、次の派遣先が決まるまでの待機期間中も給与が支払われます。これにより、「派遣切り」のような雇用の不安から解放され、安定した生活基盤の上でキャリアを考えることができます。給料が月給制であるため、祝日が多い月でも収入が減る心配がありません。

長期的なキャリア形成とスキルアップが可能

3年ルールの適用がないため、同じ職場で腰を据えて長く働くことができ、専門的なスキルや経験をじっくりと蓄積できます。これにより、責任のある業務を任されたり、長期的なプロジェクトに参加したりするチャンスも増え、着実なキャリアアップを目指すことが可能です。

また、多くの派遣会社では、無期雇用派遣スタッフ向けに充実した研修制度やキャリアコンサルティングといったキャリア形成支援サービスを用意しています。OAスキルや語学、資格取得支援など、様々なプログラムを活用して、自身の市場価値を高めていくことができます。未経験からでも、こうしたサポートを活用して事務職やオフィスワークなどの専門職にチャレンジできる門戸が広がっている点も大きな魅力です。実務経験を積みながら学べる環境は、大きなメリットと言えるでしょう。

賞与(ボーナス)や昇給、充実した福利厚生

無期雇用派遣は、待遇面でも正社員に近いものが期待できます。派遣会社によって制度は異なりますが、賞与(ボーナス)や退職金制度が設けられているケースが多くあります。また、定期的な評価に基づいて昇給の機会があるのも大きなメリットです。

もちろん、健康保険や厚生年金などの社会保険も完備されています。交通費も原則として支給されます。このように、安定した待遇のもとで安心して働き続けられる職場環境が整っている点は、有期雇用派遣にはない大きな利点と言えるでしょう。

無期雇用派遣のデメリットと「後悔する」と言われる理由【労働者側】

安定性が魅力の無期雇用派遣ですが、一方でデメリットや注意すべき点も存在します。「無期雇用派遣はやめとけ」といった声が聞かれる理由を理解し、自分に合っているかを慎重に判断することが重要です。

働き方の自由度が低い|勤務地や職種を選べないことも

有期雇用派遣の最大のメリットであった「働き方の自由度」は、無期雇用派遣ではある程度制限されます。派遣会社との雇用契約が継続しているため、自分の都合で長期間の休みを取ったり、働く時期を自由に選んだりすることは難しくなります。

また、派遣先は派遣会社があなたのスキルや経験を考慮して決定するため、必ずしも希望通りの勤務地や職種に就けるとは限りません。場合によっては、通勤に時間がかかる場所や、希望とは異なる業務内容の職場へ配属される可能性もあります。もちろん、事前の面談で希望を伝えることはできますが、最終的な決定権は派遣会社にあるという点を理解しておく必要があります。この点が、後悔につながる問題の1つとして挙げられます。

採用選考がある|誰でもなれるわけではない

Webで登録するだけで開始できる有期雇用派遣とは異なり、無期雇用派遣は派遣会社の社員として採用されるため、書類選考や面接があります。

これまでの職務経歴やスキル、人柄などが総合的に判断されるため、応募すれば誰でもなれるわけではありません。特に、未経験から専門職を目指す場合や、人気の高い派遣会社の場合は、採用のハードルが高くなることも考えられます。この点は、正社員への入社を目指す転職活動と同様のリスクがあると言えるでしょう。

派遣先での昇進・昇格は難しい

雇用主はあくまで派遣会社であるため、派遣先の企業でどれだけ成果を上げても、その企業の正社員のように役職が上がったり、管理職になったりといった昇進・昇格は基本的にありません。

給与の昇給は派遣会社の評価制度に基づいて行われますが、派遣先でのキャリアパスが描けない点に物足りなさを感じる人もいるかもしれません。将来的にマネジメント職に就きたいなど、明確なキャリア目標がある場合は、正社員登用制度があるかなどを事前に確認することが重要です。

企業が「無期雇用派遣」を活用するメリット・デメリット

ここまで主に労働者側の視点で見てきましたが、派遣社員を受け入れる企業側の事情も理解しておくことが重要です。企業がどのような目的で無期雇用派遣という雇用形態を選択するのかを知ることで、より深く制度を理解できます。以下に、企業側から見たメリットとデメリットを一覧でまとめます。

【企業側】のメリット

  • 安定した人材確保:3年ルールが適用されないため、育成したスキルやノウハウを持つ人材に長期的に活躍してもらえます。これにより、業務の継続性が保たれ、生産性の向上が期待できます。特定の事業所で、専門性の高い従業員を確保しやすくなります。
  • 採用・教育コストの削減:派遣会社が採用や研修を行うため、企業側の採用活動や初期教育にかかるコストと手間を削減できます。
  • 帰属意識の高い人材:無期雇用という安定した立場から、派遣社員のモチベーションや業務への責任感が高まる傾向にあり、組織への貢献意欲が期待できます。

【企業側】のデメリット

  • コストの増加:安定した雇用を保証する分、有期雇用派遣に比べて派遣料金が高くなる傾向があります。
  • ミスマッチのリスク:長期契約が前提となるため、万が一業務内容や社風とのミスマッチがあった場合でも、容易に契約を終了させることが難しい場合があります。
  • 育成の必要性:専門性の高い業務を任せる場合、派遣会社での研修だけでは不十分なケースもあり、派遣先企業での追加の教育やOJTが必要になることがあります。

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無期雇用派遣の将来性と2025年に向けた展望

労働市場が変化する中で、無期雇用派遣という働き方の将来性はどうなのでしょうか。2025年を見据えた関連情報として、今後の展望を考察します。

専門スキルを持つ人材の価値向上

少子高齢化による労働人口の減少は、多くの業界で専門スキルを持つ人材の不足を深刻化させています。以上の理由から、企業は正社員採用だけでなく、必要なスキルを持つ人材を柔軟に確保できる無期雇用派遣の活用をさらに進めると考えられます。特に、特定の分野で経験を積んだ派遣スタッフは、企業にとって「即戦力」として非常に価値の高い存在となるでしょう。営業や経理といった専門職も例外ではありません。

DX推進とIT・エンジニア系職種の需要拡大

デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速に伴い、ITエンジニアやデータサイエンティストといった専門職の需要は今後も高まり続けます。これらの職種は正社員採用の難易度が高いため、多くの企業が無期雇用派遣のサービスに注目しています。派遣会社もIT分野の研修プログラムを強化しており、未経験からでも専門スキルを習得し、高需要の分野でキャリアを築くチャンスが広がっています。

無期雇用派遣に向いている人・向いていない人の特徴

メリットとデメリットを踏まえた上で、どのような人が無期雇用派遣に向いているのでしょうか。

こんな人におすすめ!無期雇用派遣が向いている人

  • 安定した環境で働きたい人:毎月の収入を安定させ、雇用の不安なく働きたい人には最適な働き方です。
  • 一つの職場で長く働きたい人:専門スキルを深めたい、人間関係をじっくり築きたいなど、腰を据えて働きたい人に向いています。
  • 未経験から新しい職種に挑戦したい人:充実した研修制度を利用して、事務職やITエンジニアなど、人気の職種にキャリアチェンジしたい人に適しています。
  • ワークライフバランスを重視する人:正社員に比べて残業が少ない傾向にあり、プライベートの時間を大切にしながらキャリアを築きたい人におすすめです。

こんな人は注意!無期雇用派遣が向いていない人

  • 働く場所や時間を自由に選びたい人:勤務地や就業時間に制約を受けたくない、短期・単発の仕事を組み合わせたいという人には不向きです。
  • 様々な企業で短期間に経験を積みたい人:多くの会社を短期間で経験したいという場合は、有期雇用派遣の方が希望に合う可能性が高いです。
  • 派遣先企業で管理職を目指したい人:将来的に派遣先で昇進・昇格を望む場合は、正社員登用制度があるか、紹介予定派遣を利用するなどの検討が必要です。

無期雇用派遣になるには?2つの方法を解説

無期雇用派遣として働くには、大きく分けて2つのルートがあります。

方法①:はじめから無期雇用派遣の求人に応募する

最も一般的な方法です。派遣会社の求人サイトなどで「無期雇用派遣」「常用型派遣」の求人を検索し、応募します。前述の通り、書類選考や面接があります。派遣会社は、あなたのこれまでの経験やスキル、今後のキャリアプランなどをヒアリングし、自社の社員として採用するかどうかを判断します。未経験者向けのポテンシャル採用を行っている会社も多数ありますので、積極的にチャレンジしてみましょう。

方法②:有期雇用派遣から「無期転換ルール」を利用する

現在、有期雇用派遣(登録型派遣)として働いている方が対象です。同一の派遣会社との間で、有期労働契約が通算5年を超えて更新された場合、労働者は派遣会社に対して無期労働契約への転換を申し込むことができます。

この申し込みがあった場合、派遣会社は断ることができません。ただし、無期転換後の労働条件(給与、勤務地など)が必ずしも良くなるとは限らないため、転換を申し込む前に、派遣会社の担当者と今後の待遇について十分に話し合うことが重要です。

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後悔しない!無期雇用派遣の求人を探す際の3つのポイント

無期雇用派遣という働き方で成功するためには、どの派遣会社を選ぶかが非常に重要です。ここでは、求人を検索する際にチェックすべき3つのポイントをご紹介します。

派遣会社の実績とサポート体制を確認する

無期雇用派遣の実績が豊富な会社を選びましょう。多くの派遣スタッフを無期雇用として抱えている会社は、それだけ多くの優良な派遣先を確保しており、安定してお仕事を紹介できる力があると言えます。担当のキャリアアドバイザーが親身に相談に乗ってくれるか、定期的な面談などフォロー体制が整っているかも重要なポイントです。会社のウェブサイトのサイトマップなどを確認し、どのようなサポートサービスを提供しているか一覧で見てみるのも良いでしょう。

研修制度やキャリア支援が充実しているかチェック

自分の目指すキャリアに必要なスキルを身につけられる研修制度があるかを確認しましょう。PCスキル、語学、資格取得支援など、提供されているプログラムは派遣会社によってさまざまです。キャリアアップのための具体的な支援策が用意されている会社を選ぶことで、長期的な成長が見込めます。

給与・賞与・福利厚生などの待遇を比較検討する

月給の金額だけでなく、賞与(ボーナス)の有無や支給実績、昇給制度、退職金制度などを細かく比較検討しましょう。また、家賃補助や各種手当、提携施設の割引利用など、福利厚生の内容も生活の質に大きく影響します。複数の派遣会社を比較し、総合的に待遇の良い会社を選ぶことが、満足度の高い働き方につながります。

無期雇用派遣に関するよくある質問Q&A

無期雇用派遣でも、派遣先が合わなかったら変更できますか?
可能です。ただし、自己都合での頻繁な変更は難しい場合があります。まずは派遣元である派遣会社の担当者に相談し、理由をきちんと説明することが大切です。担当者が派遣先と調整したり、あなたのスキルや希望に合った次の派遣先を探してくれたりします。

無期雇用派遣から正社員になることはできますか?
はい、可能性は十分にあります。一つは、派遣先企業に実務能力が認められ、直接雇用のオファーを受ける「引き抜き」の事例。もう一つは、はじめから正社員登用を前提とした「紹介予定派遣」の制度を利用するケースです。また、派遣会社によっては、自社の正社員への登用制度を設けている場合もあります。

待機期間中は本当に給与がもらえるのですか? 何をするのですか?
はい、支払われます。ただし、給料額は通常の8割程度など、派遣会社の規定によります。待機期間中は、派遣会社のオフィスで事務作業を手伝ったり、スキルアップのための研修を受けたりすることが一般的です。完全に休みになるわけではない点を理解しておく必要があります。

同一労働同一賃金は無期雇用派遣にも適用されますか?
はい、適用されます。派遣先企業の正社員と無期雇用派遣社員の間で、業務内容が同じであれば不合理な待遇差があってはならないと定められています。賃金だけでなく、福利厚生や教育訓練の機会なども対象となります。
※参照: 同一労働同一賃金特集ページ(厚生労働省)

無期雇用派遣の契約を途中で解除したい場合の流れはどのようになりますか?
正社員と同様に、退職の意向を雇用主である派遣会社に伝える必要があります。通常、就業規則で定められた期間(例:1ヶ月前)までに退職届を提出する流れとなります。派遣先企業ではなく、必ず派遣会社の担当者に相談してください。契約期間の定めがないため、契約更新のタイミングを待つ必要はありませんが、円満に退職するためにも早めの相談が重要です。

未経験から事務職の無期雇用派遣を目指せますか?
はい、十分に可能です。多くの派遣会社が、未経験者向けの無期雇用派遣プログラム、特に事務職に力を入れています。はじめて事務職に挑戦する方でも安心して開始できるよう、基本的なPCスキルやビジネスマナー研修などのサポートサービスが充実しています。求人一覧を見る際には、「未経験歓迎」のキーワードで検索してみることをお勧めします。実務経験を積みながらキャリアをスタートできるのが大きなメリットです。

無期雇用派遣でも、派遣先の事情で仕事がなくなることはありますか?
派遣先企業の経営状況や事業計画の変更といった事情により、特定の派遣契約が終了することはあり得ます。しかし、これは「解雇」とは異なります。あなたと派遣会社の間の無期雇用契約は継続しているため、派遣会社はあなたに別の派遣先を紹介する義務があります。これが、有期雇用派遣のように契約終了が即失業に繋がらない、無期雇用派遣の大きな強みです。法令上も、この雇用安定の対応が派遣会社に求められています。

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まとめ:無期雇用派遣は安定とキャリアを両立できる働き方

この記事では、無期雇用派遣の仕組みからメリット・デメリット、正社員との違いまでを網羅的に解説しました。本記事の情報が、あなたのキャリア選択の一助となれば幸いです。

無期雇用派遣は、「雇用の安定」と「キャリア形成」を両立させたいと考える方にとって、非常に魅力的な選択肢です。収入の不安なく、専門性を高めながら長期的に働くことが可能です。一方で、働き方の自由度が低くなるなどのデメリットも存在するため、自身のライフプランやキャリアの目的と照らし合わせ、慎重に検討することが重要です。

最終的に大切なのは、信頼できる派遣会社をパートナーとして選ぶことです。この記事で紹介したポイントを参考に、あなたのキャリアを全力でサポートしてくれる派遣会社のサービスを見つけ、納得のいく働き方を実現してください。将来のキャリアを計画するうえで、本記事が少しでもお役に立てれば幸いです。