デジタル申請・照会に対応したことで、書類回収率アップとコストを削減できた事例
世の中には多くのシステムが流通し、企業では業務のデジタル化が加速しています。 人材派遣業界でもその流れは同様で、煩雑な業務の多い人材派遣業だからこそ、人材派遣管理システムを利用することで、効率化を図る企業も少なくありません。
今回は、人材派遣管理システム「STAFF EXPRESS(スタッフエクスプレス)」を取り入れ、デジタルな申請や照会を実現したことで、大幅なコスト削減や、書類回収率のアップを叶えた事例を紹介します。 導入企業はどんな課題を抱えていて、導入によりそれがどのように改善されていったのか、具体的に見ていきましょう。
人材派遣管理システム導入以前の課題
冒頭でも触れましたが、人材派遣会社の業務は煩雑です。 その理由は、「派遣先企業が複数に渡ること」「契約内容が無限にあること」「人の入れ替わりが激しく個々の管理が複雑なこと」が大きな要因と考えられます。
人材派遣会社の強みは、派遣先の豊富さや質の高さが関わってくるため、多くの派遣会社では同時にいくつもの企業と契約を交わしており、当然ですが、それぞれ契約内容や契約期間、支払い形態なども異なります。 それに対して派遣スタッフは「年間契約」「半年更新」「数ヶ月の短期」「日雇いの単発」などさまざまな契約で業務を行うため、これを管理するだけでも一苦労です。 さらに、派遣スタッフは基本的に短サイクルで入れ替わるため、そのたびに契約書を交わし、スタッフ情報を登録し、各種保険や年末調整などの処理も行わなければなりません。
いままでは、このすべての作業を「紙」の書類で行っていました。 現在も、紙の勤怠表や契約書を利用するケースも少なくないでしょう。 しかし、実際に管理している方ならわかると思いますが、紙ですべての作業を行うのは、かなりの手間が掛かりますし、ミスリスクも高まります。 紙の書類は紛失や情報漏洩の危険もはらんでいますし、書類の受け渡しは必然的に郵送もしくは手渡しとなるため、手間もコストも掛かります。 このような状況から「紙」での管理を改善したいという思いが強まり、多くの人材派遣会社でシステムが利用されるようになっていきました。
人材派遣管理システムを選んだ際に重視した点は?
では導入した企業はどのようなポイントを重視してシステムを選んだのでしょうか? 大きく2点、紹介します。
アプリ上で書類の申請や照会ができること
前章でもお伝えした通り、解決すべき点は、すべての処理が「紙」であることです。 そのため、紙の書類に記載・捺印・申請ではなく、すべてをデジタルに完結できることが重視されました。
また、携帯でも簡単に作業ができるよう、アプリ上での利用も重視されたポイントです。 さらに、情報管理の簡略化や安全面での向上も目指し、申請だけではなく照会機能も保持していることで、紙の書類保管を減らせることが求められていました。
マイナンバーの申請に対応していること
マイナンバーを利用することで、保険や税金の申請をスムーズに行うことができるため、そのマイナンバーをシステム上で申請できることが重視されました。 もともとのフローは、本人確認書類をスタッフから派遣会社へ郵送してもらうというものでしたが、「郵送」という作業はどうしても億劫になってしまうため、回収率がなかなか上がらなかったようです。 そのため、この面倒なひと手間を減らすべく、人材管理システムでの対応が求められるようになりました。
STAFF EXPRESS(スタッフエクスプレス)導入による効果
上記で紹介したニーズを元に、弊社が提供する人材派遣管理システム「STAFF EXPRESS(スタッフエクスプレス)」を導入した事例では、どのような効果が見えたのでしょうか? 以下よりご紹介していきます。
マイナンバーの回収率UP
まずは、マイナンバーについて。 スタッフがシステム上で申請できることで、スタッフの心理的ハードルを大きく下げることに成功しました。 その結果、回収率の向上を実現することができたのです。 マイナンバーを回収し、各種申請に利用できることで、年末調整や保険関係などの業務もスムーズに進行できるようになりました。 人材派遣では、この申請業務をいかに効率的に進めるかが課題となっていたため、回収率アップは大きな前進となったようです。
ペーパーレス化・コスト削減
STAFF EXPRESS(スタッフエクスプレス)を利用することで、契約書類の取り交わしや勤怠管理など、今までは紙で処理していたものがすべてオンライン上で完結できるようになりました。 そうすることで大幅に削減できるのは「紙の印刷費」と「郵送料」です。 会社でのプリントやコピーの場合、1枚あたりの費用はそれほど高額ではないものの、その枚数が何千枚、何万枚となっていくと、月々のコストはかなりのものになります。 印刷の場合、設定ミスでプリントのし直しなどもあるため、無駄なコストになり得るものでした。
さらに、勤怠表など転写式の特殊な用紙となると、より多くのコストが掛かります。 これらのコストはSTAFF EXPRESS(スタッフエクスプレス)を利用することで削減できました。 契約書も、勤怠表も、すべてオンライン上で完結させることで、印刷物を極力排除することができます。 また、紙の書類は郵送で届けるのが当たり前でしたので、その郵送コストもバカになりません。 もちろん、郵送準備の人件費も必要になるため、これがなくなるだけで、大幅なコスト削減に繋がったようです。
人材派遣会社の作業時間の短縮
データが一元管理でき、紙からデータ管理へと移行できたことで、派遣会社の工数も大幅に削減することができました。 まず、データを一元管理できたことで、入力の二度手間がなくなります。 入力作業の重複は、無駄な工数が掛かるとともに、間違うリスクもあるため、極力避けたほうが良いでしょう。
また、すべてがデータ上で管理でき、紙の処理がなくなることで、紙を管理する手間は一切なくなります。 記入済の書類を担当別・時系列に並べるだけでも意外と大変で、ましては郵送するとなると封緘作業や発送手続きなどかなりの労力を要します。 そのためだけにアルバイトを雇う企業も少なくありません。 この作業がなくなるだけで、企業にとっては大幅に作業時間の短縮ができ、その分より効果的な業務へとシフトしていくことが可能になるのです。
今後のSTAFF EXPRESS(スタッフエクスプレス)活用予定
STAFF EXPRESS(スタッフエクスプレス)の導入をきっかけに、関連システムの導入を検討する動きも出てきました。 検討しているのは、STAFF EXPRESS ENTRY(スタッフエクスプレスエントリー)の導入です。
STAFF EXPRESS(スタッフエクスプレス)では、人材派遣管理システムのみならず、募集や採用をサポートするクラウドシステムも提供しています。 データベースは同じものを利用するため、例えば、エントリーで採用した人材は、採用のデータをそのまま派遣業務へのマッチングフェーズに転用することができます。 面接の際に話した内容も漏れなく共有することができるため、マッチング精度の向上や、情報が連携されていることによるスタッフの満足度向上にも繋がります。
また、STAFF EXPRESS(スタッフエクスプレス)に登録されている情報をもとに、自身で求人サイトを作り、その後の面接や採用まで同様のシステムで完結できるため、データを連携させることで大幅な効率化を実感できました。 効率を上げながらコストも削減できる手法として、今後の導入が検討されているようです。
本導入事例から学ぶ、人材派遣管理システムの必須条件とは?
ここまで、人材派遣管理システムを取り入れることでの変化を事例とともに紹介してきました。 導入事例は現場のリアリティを含んでいるため、それを加味することで、より使い勝手の良いシステムを選ぶことができます。
では、利用企業の事例から、どのようなシステムを選ぶべきか、という必須条件を大きく4つにまとめてみました。
派遣スタッフと連絡が取れる機能があること
人材派遣管理システムの強みは、派遣会社と派遣スタッフが、同じ情報をタイムレスに共有できることにあります。 人材派遣に限った話ではありませんが、情報共有がいかにスムーズかによって、従業員の定着度や企業の評価にも関わってきます。 そのため、まずは漏れなく情報が共有されている状態を目指して機能を検討すると良いでしょう。
さらに、そのシステム上のチャットやアラート機能等で、派遣会社と派遣スタッフが連絡を取れる状況はなお良しです。 派遣スタッフの給与や支払い処理をおこなうのは派遣会社ですが、日々の業務に接点はないため、どうしても連絡が取りづらくなってしまいます。 定期的なコミュニケーションがあることで、スタッフのコンディションや現場の状況が把握しやすくなり、それにより、労働環境の悪化やスタッフの不満にもいち早く気付くことができるようになります。
また、システム上で連絡が取れることで、プライベートの連絡先を保有するというリスクも軽減されます。 企業では、情報管理や漏洩リスクについては非常にシビアに見られるため、安全なセキュリティ環境下でスタッフとやり取りができることは、企業としてもメリットと考えられます。
派遣スタッフにとって操作しやすいこと
次に重視したいのは使い勝手です。 その中でも特に、派遣スタッフが簡単にストレスなく操作できることは重視したほうが良いでしょう。 人材派遣管理システムは、現場の情報をいかにシームレスに取り入れるかが重要です。 そのため、利用者である派遣スタッフが使いづらかったり、使い方がわからなかったりするのは致命的です。
マイナンバーのような個人情報保護に対応していること
マイナンバーをはじめ、人材派遣には多くの個人情報が関わってきます。 給与、保険、税金など、仕事をするうえでは必須と思われる内容も、管理がずさんなシステムには任せようとは思えませんよね。 特に、人材派遣業の場合には、複雑な処理が必要となることから、マイナンバーの登録も推奨されています。 そのため、人材派遣管理システムを利用する場合には、セキュリティのしっかりしたシステムを利用することをおすすめします。
多種多様な書類とそのフォーマットに対応していること
人材管理システムのメリットは、多くのデータを一元管理できることにあります。 そのため、ストックしたデータを、より多くの機会に活用でき、さらに転記等の追加作業が必要ない状態で活用できるシステムが理想です。 人材派遣管理システムには、専用のフォーマットが予めインストールされているものもあるため、利用機能を精査したうえで、それに必要な要素が搭載されているか?は予め確認しておくと良いでしょう。
まだまだある、STAFF EXPRESS(スタッフエクスプレス)の豊富な機能
事例では、アプリの利用やマイナンバーへの対応などを紹介しましたが、STAFF EXPRESS(スタッフエクスプレス)には他にも多くの機能が揃っています。 具体的にどのような機能があるのか紹介していきましょう。
◆スタッフマスタ:システムの基盤となるデータベース。
◆得意先・営業:派遣先企業の各種情報をデータベース化します。
◆受注 :派遣業務におけるオーダー内容をここで一元管理します。
◆配置 :データベースを元に、スタッフの情報が可視化できるため、的確な配置を検討できます。
◆コンプライアンス :派遣業務における契約・台帳管理を行います。
◆勤怠 :勤怠管理も同システム内で完結します。
◆仮払 :給料日前の支払い対応管理も行えます。
◆給与・賞与・計算代行 :登録された情報を元に自動計算します。
◆保険・年末調整 :スタッフ情報や毎月の勤怠情報を元に自動計算・処理します。
◆請求・回収予定・入金 :登録された情報を元に自動計算します。
◆管理・統計資料 :蓄積されたデータを分析用にレポート化できます。
これらの機能はそれぞれ連携されているため、人材派遣会社の業務効率を大幅にアップさせることが可能です。 これ以外にも様々な機能を用意しております。 一般派遣、正社員派遣、常用型派遣、技術者派遣、無期雇用派遣などに対応しています。ぜひ一度詳細をご覧ください。
STAFF EXPRESS(スタッフエクスプレス)の詳細はこちらからご覧ください。
まとめ
STAFF EXPRESS(スタッフエクスプレス)では、上記で紹介したように多種多様な機能を揃えています。 基本情報が登録されたデータベースを元に、それを多方面へ展開・活用していくということは、業務効率化への大きな一歩となるのではないでしょうか。 「同様の課題がある」という場合には、今回の事例を参照いただきながら、最適なシステムの活用方法を検討してみてください。