【比較】e-staffingの特徴・機能とは?他社システムとの違いを徹底解説

2024年2月15日

人材派遣業務は、多くの派遣先企業や派遣スタッフとやり取りをするため、大変複雑です。そのうえ、法律の遵守やコンプライアンス面の観点からも細心の注意が必要となる業務といえます。

こういった背景から、近年、人材派遣管理システムが大きな注目を集めています。

人材派遣管理システムを導入することで、派遣スタッフの契約状況や給与支払いといった管理を効率化し、求人情報を出稿する際の手間まで簡略化させ、問題をクリアにすることが可能です。

ただ、いざシステムを選ぶとなると「たくさんありすぎて、どれを選んだら良いか分からない」というケースもあるようです。

今回は、人材派遣管理システムの中から『e-staffing(イー・スタッフィング)』について、詳しく紹介します。他社システムとの違いにも触れていますので、導入を検討中の方はぜひご覧ください。

 

e-staffing(イー・スタッフィング)とは

株式会社イー・スタッフィングが提供する人材派遣管理システム『e-staffing(イー・スタッフィング)』は、人材派遣に関係する全てのプロセスを効率化することを目的に開発された、人材派遣管理システムです。

e-staffingは、大手派遣会社と呼ばれるパーソルテンプスタッフ株式会社、株式会社パソナ、株式会社リクルートスタッフィングの3社が立ち上げた人材派遣管理システムで、クラウドで利用可能な国内最大級の人材派遣管理システムとして注目されています。

 

e-staffingを導入することで派遣元企業、派遣先企業、派遣スタッフそれぞれの業務を迅速に進め、効率化し、コスト削減を実現します。

人材派遣業界のパイオニアである3社が、長年にわたり蓄積してきたノウハウを集積したシステムですから、安心して利用できるシステムといえるでしょう。

 

導入にかかる期間は平均約2か月で、専任の担当者によるサポートがありますので、ITに詳しくない企業でもスムーズに導入できます。

導入後も、何かあったときにはサポートセンターが対応してくれるのも安心です。

 

e-staffing(イー・スタッフィング)の特徴

e-staffingは、派遣先企業、派遣元企業、派遣スタッフが日常的に行うやり取りの標準化を、インターネット上で実現することを目的として開発されたシステムです。

e-staffingを導入することで、どのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

 

業務効率化

e-staffingは、以下の業務をクラウド上で一括管理しています。

 

○派遣先企業からの見積りや派遣照会への対応

○契約管理

○勤怠管理

○請求管理

○個別契約書や通知書などの法定帳簿の電子化及び保存

○クラウド上での管理による郵送資料にまつわるコスト・手間削減

○契約依頼、契約承認、確定からの契約書・通知書等書類作成

○勤怠実績のCSVダウンロード、Excel処理

 

派遣元企業は、複数の派遣先企業とやり取りを行うため、どうしても複雑になりがちです。それを一元化することで、作業効率を高めることができます。

 

コンプライアンスの徹底

e-staffingは、頻繁に行われる法改正や、労働局指摘事項などに関してもスピーディに対応し、アップデートしています。

e-staffingでは、労働者派遣法などの関連法規遵守を最優先事項のひとつとしているのです。

労働者派遣法などの関連法規を遵守することは、派遣元企業、派遣先企業にとってコンプライアンスに則った業務運用実現に役立ちます。

 

コスト削減

さまざまな書類をWeb化することで、これまで必要だった紙代、封筒代、インク代、郵送費、管理費などが削減可能です。

これまで書類発送に使ってきた時間や手間などが不要になるため、人件費や交通費といったコストも削減できます。

 

セキュリティ強化

e-staffingは、多数の派遣元企業・派遣先企業が利用するシステムです。

その責任を果たすべく、情報の隔絶や通信経路・認証情報などの暗号化、サイバー攻撃や天災などによるトラブルへの対策を実施しています。

 

2004年2月には、e-staffingは情報セキュリティマネジメントシステム『ISMS』の適合を認証されました。認証後も年に1回、サーベイランス(維持審査)が継続的に実施されています。

e-staffingは、第三者機関にそのセキュリティの高さを認証されたシステムなのです。

 

また、設計や開発、検証において派遣先企業、派遣元企業のデータを他社が閲覧できないように「情報の隔絶」を厳格に実施しており、さらにシステムはあらかじめ登録された固定グローバルIPアドレスからのみ接続可能となっています。

登録された固定グローバルIPアドレス以外からは接続を制限しているため、不特定多数からの接続はできません。

 

こうした業務プロセスは、ISO27001、ISO20000、ISO22301といった国際規格適合に認証されています。セキュリティに関しても継続的に見直しを実施し、アップデートを続けている人材派遣管理システムです。

e-staffingは派遣元企業、派遣会社、派遣スタッフ、それぞれの情報をしっかりと守り、安心して業務に集中できる環境を整えてくれるシステムといえるでしょう。

 

e-staffing(イー・スタッフィング)の機能

e-staffingの機能として、代表的なものは以下となります。

 

派遣照会

派遣元企業にとっては、派遣先企業から派遣スタッフの人選依頼を受ける「派遣照会」から、案件が発生します。

e-staffingではシステム上で派遣先企業からの派遣照会を受け、派遣元企業がそれを承認、確定する流れとなっているため、手間をかけずに最新の契約情報を管理可能です。

メールや電話、SNSなど、各社さまざまな連絡手段での派遣照会を受けていると、管理が大変複雑になりますが、システム上で一括管理することで、大幅な工数削減を実現します。

 

派遣先企業としては、複数の派遣元企業に対する人材派遣の見積り依頼・派遣照会を一括できるメリットがあります。

照会後の進捗管理も同様に、e-staffingのシステム上で一括管理できるのも大きなメリットです。

 

契約管理

e-staffingでは、契約管理や勤怠管理、請求管理をひとつのプラットフォームで一元管理することが可能です。

派遣元企業から契約依頼を受け取った派遣元企業は、システム上で契約データの承認・確定ができます。

契約データが確定することにより、個別労働者派遣契約書や派遣先管理台帳、派遣先通知書といった電子帳票も自動で作成することができるようになります。

 

また、各種契約書は契約終了日から10年間電子保存され、必要に応じて検索すれば簡単に閲覧できます。

これによりペーパーレス化を実現し、保管場所の用意や手間を省くことが可能です。

 

請求管理

e-staffingを利用することにより、人材派遣関連の請求書作成を迅速に行うことが可能です。

派遣元企業が請求データを登録するだけで、請求書が生成され、クラウド上で請求書チェックができます。請求書をPDFやCSVとして出力することも可能です。

 

勤怠管理

e-staffingでは、派遣スタッフの勤怠管理も行えます。

派遣スタッフによる勤怠申請や、派遣先企業の指揮命令者による承認も、オンラインで行うことが可能です。

勤怠状況がリアルタイムで反映されるため、派遣元企業にとっても勤怠状況をリアルタイムに把握できるメリットがあります。

 

e-staffing(イー・スタッフィング)の料金

e-staffingを利用する際にかかる料金について、派遣元企業と派遣先企業の両面から見てみましょう。

 

派遣元企業

e-staffingはパッケージ商品ではなく、登録スタッフ数に応じた課金制のシステムです。派遣元企業が利用料金を支払う形式で、派遣先企業は導入費や利用料金を支払う必要がありません。

 

料金は以下の通りです。

e-staffingの導入にかかる初期費用は無料で、利用料金はスタッフ1名あたり1,100円(税込)です。月額の基本料金といったものは必要なく、利用するスタッフの人数のみで金額が決定する仕組みとなっています。

もし、月の途中に派遣スタッフとの契約が開始または終了した場合は、半月550円(税込)で算出されます。

 

初期費用 0円
基本料金 0円
月額使用料 1,100円(税込)/人

 

e-staffingは、プラットフォームのシステム開発および運用に必要なコストを、利用する派遣元企業でシェアリングするコストシェアリングサービスです。コストシェアリングすることで、低価格での提供を実現しています。

「導入コストや運営コストはなるべく抑えたい」という派遣元企業にとっては、導入費用や月額利用料金が無料という点において、導入しやすいサービスといえるでしょう。

 

人材派遣管理システムの中には、e-staffingよりも多機能なものも存在しますが、機能は多ければ多いほど良いというものでもありません。多機能・高機能すぎて派遣元企業が使いこなせないケースや、機能が多いぶん費用面での負担が大きいケースも考えられます。

それらに比べると、コストを抑えて、派遣管理に関する機能をシンプルに使いたいという場合にe-staffingは適しています。

 

派遣先企業

前述のとおり、派遣先企業の導入費用・利用料金は無料です。

 

e-staffing(イー・スタッフィング)はおすすめ?人材派遣管理システムSTAFF EXPRESS(スタッフエクスプレス)と比較

現在さまざまな人材派遣管理システムが提供されていますが、どのサービスがおすすめなのでしょうか。

ここでは、e-staffingと勤怠データの連携が可能で、機能面でも異なる特色を持つ「STAFF EXPRESS(スタッフエクスプレス)」について、詳しく解説します。

 

STAFF EXPRESS(スタッフエクスプレス)とは

STAFF EXPRESSは、株式会社エスアイ・システムが展開する、クラウド型人材派遣管理システムです。

人材派遣管理業務における総合パッケージシステムのひとつで、採用から運用、データ管理まで全てのフェーズをワンストップで管理可能なシステムとなっています。

導入サポートはもちろん、運用開始後も問題解決まで丁寧に、手厚くサポートする体制が整っています。

 

勤怠管理機能ではスマートフォンを使った派遣社員のリアルタイムな位置情報が把握でき、派遣先企業の勤怠承認もWebで可能です。

SNSやメッセンジャーアプリを活用することで、派遣社員とのコミュニケーションもより円滑になり、派遣会社、派遣スタッフ双方の負担を軽減できます。

 

STAFF EXPRESSは、以下の機能を搭載しています。

○採用・人材管理

○案件・人員配置

○契約管理

○勤怠管理

○給与前払

○経営分析・会計連動

など

 

利用したい機能によって、3つのプランから料金を選ぶことができます。

オールインワンプラン
使用可能な機能
応募管理/人材管理/案件管理/契約管理/勤怠管理/給与管理/請求管理/実績管理
35,000円~/月額
※買い切りの場合は600,000円~
ライトプラン
使用可能な機能
応募管理/人材管理/案件管理/契約管理/勤怠管理
30,000円~/月額
※買い切りの場合は500,000円~
スモールプラン
使用可能な機能
応募管理/人材管理/案件管理/契約管理※勤怠管理は含まれません
25,000円~/月額
※買い切りの場合は400,000円~

※記載の料金はいずれも税抜

 

STAFF EXPRESS(スタッフエクスプレス)とe-staffing(イー・スタッフィング)はどう違う?

STAFF EXPRESSとe-staffingには、どのような違いがあるのでしょうか。

 

e-staffingは、派遣先企業に軸を置いたサービスとして展開してきたシステムのため、派遣先企業がメインで利用したい場合は、e-staffingがおすすめです。長年のノウハウを蓄積したシステムで、派遣先企業のあらゆるニーズに応える機能が搭載されています。

一方で派遣元企業や派遣スタッフ向けに独立したサービスは現在展開しておらず、派遣元・派遣スタッフ向けに提供されているのは基礎的な機能にとどまります。

 

そのため、以下のような派遣元側でよく活用される機能は搭載されておりません。

・入職管理

・労務管理

・スタッフとの契約管理

・給与計算、年末調整

・給与前払いの対応

・勤怠管理(支給時間の管理=申請された勤怠時間について、派遣スタッフへ支給するために適切に丸め処理を行ったもの)

 

そのため派遣元企業の中には、派遣先の指定でe-staffingを導入したものの、派遣元に必要な業務全般のカバーができず、自社で別のシステムを導入するケースもあるようです。

この場合、2つのシステムを並行して運用することになるため、「二重管理」となり逆に派遣元の負担が大きくなってしまう可能性もあるでしょう。

 

このように派遣先に軸足を置いたe-staffingに対して、STAFF EXPRESSは、もともと派遣元向けのサービスとして誕生しました。そのため、派遣元向けの機能が充実していることはもちろんですが、それだけではなく「派遣先向け」「派遣スタッフ向け」に特化したシステムも提供しているという点が特徴的です。

STAFF EXPRESSでは派遣先企業向けの「STAFF EXPRESS PARTNER+」、派遣元企業向けの「STAFF EXPRESS」、派遣スタッフ向けの「STAFF EXPRESS NEO」の3つのシステムを展開しています。

こちらの業務マップにあるように、それぞれが幅広い領域をカバーしています。

「入職管理」「労務管理」「勤怠管理(支給時間の管理)」など、e-staffingに搭載されていない機能としてお伝えした各項目も、STAFF EXPRESSなら問題なく利用できます。

このようにSTAFF EXPRESSは、派遣元企業だけでなく、派遣先企業、派遣スタッフも含めた全体をひとつのシステムで管理したい場合に最適なシステムといえるでしょう。

 

STAFF EXPRESSが対応する業務範囲について、詳しくはこちら

 

STAFF EXPRESS(スタッフエクスプレス)とe-staffing(イー・スタッフィング)は勤怠データの連携が可能

STAFF EXPRESSはe-staffingと勤怠データの連携を行うことができます。具体的には、e-staffing上に登録された派遣スタッフの勤怠データを、STAFF EXPRESSへと取り込むことが可能なのです。

前述のようにe-staffingは派遣先企業に軸を置いたサービスなので、派遣元企業側としてはより派遣元に特化したサービスを検討したいケースもあるでしょう。このときSTAFF EXPRESSであれば、e-staffingとの勤怠データの連携が手軽に行えるため、異なるサービスを使っていても問題ありません。

 

なお、STAFF EXPRESSの「勤怠データ外部システム連携」については、こちらの記事でも詳しくまとめておりますので、ぜひご覧ください。

今より10倍ラクになる!新たな人材派遣の勤怠管理『勤怠外部システム連携(e-staffing/フィールドグラス)』

 

コンプライアンスやセキュリティへの不安をクリアにする人材派遣管理システム導入で業務効率化を目指そう

人材派遣管理システムを導入することで、派遣元企業、派遣先企業、そして派遣スタッフにもさまざまなメリットがあります。

人材派遣管理システムは、法定帳簿管理やコンプライアンス、セキュリティなど本来であれば専門家に相談しないと難しい、自分たちの判断だけでは自信が持ちにくい部分もカバーしてくれるので、上手に活用してみてください。

本記事では人材派遣管理システムとしてe-staffingのほかSTAFF EXPRESSについても紹介しました。それぞれ異なる特色を持っているため、費用面と機能性において、自分たちがどのようなシステムを求めているかをあらかじめよく検討し、導入を進めましょう。

 

 

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