勤怠管理【派遣会社向け】おすすめシステム10選と効率化の全知識

派遣会社における複雑な勤怠管理は、多くの人事・労務担当者(企業の事務担当者や社員)を悩ませる課題です。特に「派遣」特有の三者間(派遣元・派遣先・派遣社員)のやり取りは、Excelや手書きの出勤簿・タイムカードといったアナログな方法では、正確な時間の把握や管理に限界があります。
しかし、この課題は「勤怠管理システム」の導入で大幅に解決し、業務を効率化できます。手作業での集計ミス、派遣先企業との承認作業、テレワーク(スマホ・PCログ)や法改正(法令)への対応、正確な時間の把握と給与計算など、派遣の勤怠に関するあらゆる問題をクリアにする方法があります。
この記事では、派遣の勤怠管理が難しい理由から、システム導入のメリット、法律(法令)知識、そして派遣会社向けのおすすめ勤怠管理システム10選まで、概要を網羅的に解説します。人材派遣の現場実務に役立つノウハウとしてご活用ください。
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派遣社員の勤怠管理が抱える3つの課題
派遣社員の勤怠管理は、なぜこれほど複雑なのでしょうか。それは「派遣」という働き方の構造に起因します。雇用契約を結ぶ「派遣元」、実際に指揮命令を行う「派遣先」、そして働く「派遣社員」(派遣労働者)の三者が関わるため、情報の収集と承認フローが複雑化します。


課題1:派遣元と派遣先での二重管理と承認の手間
派遣社員は派遣先で勤務しますが、給与(賃金)を支払うのは派遣元です。そのため、派遣先は「労働時間の把握」を行い、派遣元は「給与計算のための正確な勤怠データ」を必要とします。この二重の管理構造が、月末の締め作業を非常に煩雑にします。紙やExcel、手書きのタイムカードでのアナログ管理では、派遣社員が記入し、派遣先の担当者が承認印を押し、それを派遣元が回収して基幹システムに入力…という非効率なプロセス(実務)が発生しがちです。この非効率な手作業が、人事・労務担当者(企業の事務担当者や社員)の大きな負担となっています。
課題2:法令遵守(労働基準法・派遣法)の複雑さ
勤怠管理は、労働基準法や労働者派遣法といった法律(法令・制度)と密接に関連します。派遣社員の労働契約内容の明示や、就業規則の整備も重要です。時間外労働(残業)の上限を定める「36協定」の管理や、「年5日の有給休暇取得義務」の把握は、雇用主である派遣元の義務です。しかし、実際の勤務状況を把握しているのは派遣先であるため、両者で正確な情報をリアルタイムに共有できていないと、気づかぬうちに法令違反(罰則の適用)を犯すリスクがあります。
課題3:手作業による集計ミスと給与計算の負担
手書きの出勤簿やExcel管理の最大の弱点は、ヒューマンエラーです。転記ミス、集計漏れ、計算間違いは、派遣社員の給与未払いや残業代の計算ミス(賃金未払い)に直結し、大きなトラブルの原因となります。特に、深夜労働や休日出勤の割増賃金、交通費の計算、時給・支給ルールの適用などが絡むと、給与計算の業務負担は膨大なものになります。客観的な記録がないため、残業時間を「みなし」で処理せざるを得ないといった問題も発生しがちです。
派遣に勤怠管理システムを導入するメリットと主な機能


派遣の勤怠管理にシステムを導入するメリットは、単なる「効率化」だけではありません。法令遵守や多様な働き方への対応など、経営基盤を安定させる上でも重要です。
メリット1:派遣元・派遣先・派遣社員の業務効率化
勤怠管理システムを導入することで、派遣社員はスマートフォン(スマホ)やPCから簡単に出退勤の打刻ができます。打刻データはクラウド上でリアルタイムに集計され、派遣先担当者はWeb上で内容を確認し「承認」するだけ。派遣元は、承認されたデータをCSVなどで出力し、給与計算ソフトに連携できます。これにより、紙の回収、手入力、ダブルチェックといった手作業が不要になり、三者すべての業務が劇的に効率化されます。承認作業もスムーズになり、紙の契約書やタイムカードの郵送・管理・保存にかかっていたコスト削減にも直結します。
メリット2:コンプライアンスの強化と法令遵守
優れた勤怠管理システムは、法改正に自動でアップデート対応するものが一般的です。労働時間の自動集計により、36協定で定められた残業時間の上限を超えそうな場合や、有給休暇の取得日数が不足している場合に、アラートで通知する機能が搭載されています。これにより、派遣元・派遣先双方がリアルタイムでリスクを察知し、法令違反を未然に防止(不正防止)し、企業の信頼性向上にもつながります。これは、厚生労働省が示すガイドラインに準拠した労務管理を行う上でも不可欠です。
メリット3:多様な働き方への対応(リモート・不規則勤務)
派遣社員の中には、フルタイム勤務(正社員と同様の勤務)だけでなく、短時間や不規則なシフトで働く人も多くいます。また、リモートワークやハイブリッド勤務(在宅勤務)も増えています。システムを導入すれば、PCログ(参考情報として)やGPS打刻などで勤務実態を客観的な記録として把握し、複雑なシフトパターンや「中抜け」時間なども含めて正確な実労働時間を管理できます。
勤怠管理システムの主な機能
派遣会社向けの勤怠管理システムには、主に以下の機能が搭載されています。自社の要件に合うか比較・選択することが大切です。
- 打刻機能: スマートフォン(スマホ)やPC、ICカード、GPS、QRなど、派遣先の環境(現場・場所)や働き方に合わせた多様な打刻方法に対応します。
- 各種申請・承認機能: 残業、休暇、打刻修正などの申請をシステム上で行い、派遣先の承認者、派遣元の管理者がWeb上で承認フローを完結できます。
- シフト作成・管理機能: 派遣社員からのシフト希望を集約し、派遣先の要請に応じたシフトパターンを効率的に作成・管理します。
- 自動集計・アラート機能: 労働時間、残業時間、休暇取得状況を自動で集計します。法令違反のリスクがある場合はアラートで通知します。
- データ出力・連携機能: 集計した勤怠データをCSVで出力し、給与計算ソフトや基幹システムと連携させることが可能です。
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派遣会社向け勤怠管理システムおすすめ10選(比較一覧)
ここからは、派遣元・派遣先など派遣に関わる会社におすすめの勤怠管理システムを比較・紹介します。この一覧は、各社の概要や特徴を比較検討するためのものです。※料金や機能は2025年11月時点の参考情報です。最新の詳細は各社にお問い合わせください。
1. STAFF EXPRESS
STAFF EXPRESSは、株式会社エスアイ・システムが展開する、人材派遣業務の基幹システムです。勤怠管理だけでなく「採用管理(応募者管理)」「人材管理(スタッフ登録)」「給与計算」など、派遣業務に必要な機能がオールインワンで搭載されています。
特徴: スマートフォン(スマホ)を使用したQR出退勤や、派遣先企業のWeb承認機能など、派遣特有のフローに最適化されています。SNS連携によるコミュニケーション円滑化も図れ、派遣会社と派遣社員双方の負担を軽減します。万全のセキュリティ体制(個人情報保護)も魅力です。
料金(参考): 料金プランは機能に応じて3つから選べ、勤怠管理が含まれる「ライトプラン」は月額30,000円(税別)~となっています。
2. jinjer勤怠


jinjer勤怠は、jinjer株式会社が運営するクラウド勤怠管理システムです。「誰でも簡単に使える」ことをコンセプトに、シンプルな操作画面が特徴です。PCやスマホ、ICカードなど多彩な打刻に対応しています。
特徴: 勤怠申請もワンクリックで承認・否認が可能で、コメント機能により派遣元・派遣先・派遣社員間のコミュニケーションを円滑にします。派遣社員ごとのマイページで、休日休暇の残日数確認やアラートチェックも可能です。人事・労務システムとの連携も強みです。
料金(参考): 利用するサービスや従業員数によって変動します(例:勤怠管理のみの場合300円~/人)。導入時のサポートも充実しています。
3. ジョブカン勤怠管理


株式会社DONUTSが運営するジョブカン勤怠管理は、あらゆる勤務形態に対応したクラウド勤怠管理システムです。LINEやSlack、ICカード、GPS、指静脈認証など、派遣先の環境に合わせた打刻方法を選べるのが大きな特徴です。
特徴: 変形労働やフレックスタイム制にも細かく対応可能です。企業の就業規則に合わせたカスタマイズも柔軟に行えます。必要な機能だけを選んで(1機能200円/人~)利用できるため、コストを抑えつつ自社に最適なシステムを構築できます。
料金(参考): 初期費用0円、利用する機能数に応じて1ユーザー月額200円(税別)~となっています。
4. KING OF TIME


株式会社ヒューマンテクノロジーズが提供するKING OF TIMEは、豊富な打刻手段が特徴のクラウド型勤怠管理システムです。PC打刻やICカード、顔認証・指紋認証といった生体認証にも対応しています。
特徴: 様々な就業規則に合わせた各種申請承認や休暇管理ができ、法改正に対してもスピーディーに原則無償でバージョンアップ対応されます。給与ソフトとの連携も充実しています。
料金(参考): 初期費用0円、月額300円(税別)/人というシンプルな体系です。
5. CLOUZA(クラウザ)


CLOUZA(クラウザ)は、タイムレコーダーで実績のあるアマノビジネスソリューションズ株式会社が運営する勤怠管理クラウドサービスです。シンプルで使いやすい機能が特徴です。
特徴: サーバー不要でスマートフォン、タブレット、PCから打刻でき、位置情報(GPS)の確認も可能です。在宅勤務管理や申請承認ワークフローなど、派遣管理に必要な機能を備えています。
料金(参考): 初期費用・基本料金0円、月次費用200円(税別)/人と、低コストで導入が可能です。
6. Jobs


Jobsは株式会社テクノロジーズが運営する、勤怠管理から給与計算、派遣・請負・紹介までを一括管理できるクラウド派遣管理システムです。
特徴: 直感的に使用できるわかりやすい設計が特徴で、システム導入から稼働開始までマンツーマンでの無料サポートを実施しています。派遣先による勤怠承認機能やGPS打刻にも対応しています。
料金(参考): 月額33,000円(税別)となっています。
7. e-naviタイムシート[派遣]
![e-naviタイムシート[派遣] ロゴ](https://www.staffexpress.jp/blog/wp-content/uploads/2023/12/enavi.png)
![e-naviタイムシート[派遣] ロゴ](https://www.staffexpress.jp/blog/wp-content/uploads/2023/12/enavi.png)
株式会社イー・クリエーションが提供するe-naviタイムシート[派遣]は、使い勝手にこだわったクラウド勤怠管理サービスです。マニュアル不要のシンプルな操作性が特徴です。
特徴: 派遣社員の勤怠入力(PC・スマホ)はもちろん、派遣先からのオンライン承認も可能です。交通費入力や休暇・残業申請、残業アラートなど、派遣業務に必要な機能が揃っています。
料金(参考): 初期費用0円、月額費用は人数に応じたボリュームディスカウント方式(例:100人以下は400円/人)です。
8. DigiSheet


DigiSheetは、株式会社ヒューマンアップテクノジーが提供するクラウドの勤怠管理システムです。インストール不要でブラウザからすぐに利用開始できます。
特徴: 勤怠データを一元処理し、作業の効率化を実現します。自動化により、記入や集計によるミスを削減し、業務リスクを最小化します。スタッフ情報や派遣先情報の管理も可能です。
料金(参考): 勤怠管理が必要なスタッフに対してのみ発生し、仕様やオプションにより変動します。
9. AKASHI


AKASHIは、ソニービズネットワークス株式会社が提供する、クラウド勤怠管理システムです。見やすく使いやすい管理画面が特徴です。
特徴: アップデートが頻繁で、最新の法改正にも速やかに対応します。テレワーク機能や36協定設定、年休管理簿など、コンプライアンス対応機能が充実しています。専属社労士による導入サポート(監修)も受けられます。
料金(参考): 機能に応じて3プランあり、スタンダードプランで月額300円(税別)/人です。
10. CAERU勤怠


CAERU勤怠はCAERU株式会社が運営する、シンプルな操作性のクラウド勤怠管理システムです。スマートフォン(スマホ)に慣れていない人でも簡単に打刻できる点が特徴です。
特徴: 設定した勤務地(事業所)でのみ打刻できる機能や、打刻忘れを防ぐアラート機能、シフト管理機能などを備えています。有給休暇管理や残業管理にも対応しています。
料金(参考): 初期費用0円、システム利用料7,500円(税別)/1拠点+訪問先用打刻アプリ150円(税別)/1IDとなっています。
派遣会社向け勤怠管理システムの選び方と注意点
多数のシステムがある中で、自社に最適な勤怠管理システムを選ぶ(選択する)にはどうすればよいでしょうか。選び方のポイント(要件)と、導入時の注意点を解説します。
選ぶ際の3つの重要ポイント(要件)
派遣会社が勤怠管理システムを比較・選択する際には、以下の3つのポイント(要件)に着目することが大切です。
- 自社と派遣先のニーズに合う機能か:
高機能であっても、使いこなせなければ意味がありません。「派遣先の承認フローに対応できるか」「スマホ打刻やGPS機能は必要か」「給与計算ソフトと連携できるか」など、自社の実務上の課題を解決するために必要なシステム要件をリストアップしましょう。 - 導入形態(クラウド型・オンプレミス型):
現在は、初期費用を抑えられ、どこからでもアクセスできる「クラウド型」が主流です。派遣社員がスマホで打刻し、派遣先がWebで承認、派遣元がリモートで確認できるため、派遣の勤怠管理と相性が良いです。「オンプレミス型」は自社サーバーで管理するためカスタマイズ性が高いですが、導入・維持コストがかかります。 - サポート体制・セキュリティ:
導入時の初期設定サポートや、法改正時の対応、運用中のトラブルシューティングなど、サポート体制が充実しているかを確認しましょう。特にシステム導入が初めての事務・人事担当者の場合は、電話やチャット、メール、訪問サポートなどが手厚いベンダーを選ぶと安心です。また、個人情報である勤怠データを扱うため、セキュリティ対策(個人情報保護への対応)が万全かも重要な選び方のポイントです。
リモートワーク・ハイブリッド勤務の注意点
近年、派遣社員の働き方として在宅勤務(リモートワーク)やハイブリッド勤務が普及し、勤怠管理の新たな課題が生まれています。それは「見えない労働時間」をどう客観的に把握するかです。
システムを選ぶ際は、PCのログオン/オフ時間と打刻時間を連携させる機能(に対応するサービス)や、スマートフォンのGPS打刻機能があるかを確認しましょう。ただし、厚生労働省のガイドライン(※)では、PCログオン/オフ時間はあくまで客観的な記録の参考情報として活用できるものであり、それ自体を始業・終業時刻とみなすべきではない点に注意が必要です。
また、リモートワークで発生しがちな「中抜け時間」(私用での離席)は、労働基準法上の「休憩」とは異なり、「労働時間の中断」として正しく控除し、労働時間に含めない制度設計ができるかも重要です。打刻忘れや長時間労働を防ぐためのアラート機能や、チャットツールと連携した打刻リマインド機能なども、リモートワークの勤怠管理を円滑にするために有効な「対応」策となります。
※参照: テレワークの適正な導入及び実施の推進のためのガイドライン(厚生労働省)
よくあるトラブル事例とリスクマネジメント
勤怠管理の運用が不十分だと、単なる集計ミスでは済まされない法的なリスクに直結する可能性があります。特に派遣業界では、派遣元と派遣先の責任の所在が問題となりがちです。
- 事例1: 打刻ミス・報告漏れと給与計算トラブル
派遣社員からの打刻修正依頼(メールや電話)が遅れたり、派遣先担当者の承認が月末に集中して漏れたりすると、勤怠データが確定できず、派遣元の給与計算に間に合わないケースがあります。これにより給与支給が遅延すれば、派遣社員との信頼関係を大きく損ないます。正確な賃金の支払いは雇用主の基礎的な義務です。 - 事例2: 法令違反リスク(36協定・有給休暇)
厚生労働省のガイドライン(※)で推奨される「客観的な記録」による労働時間の把握ができておらず、36協定の上限を超えた残業を黙認してしまったり、派遣社員の有給休暇の管理不備(年5日取得義務違反)が発生したりするケースです。これらは労働基準法違反となり、派遣元企業が行政指導や罰則の適用対象となる重大なリスクです。これは派遣社員との労働契約の基礎を揺るがす問題です。
※参照: 労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン(厚生労働省)
※参照: 時間外労働の上限規制(厚生労働省)[PDF]
※参照: 年次有給休暇の時季指定(厚生労働省)[PDF]
これらのリスクを予防するためには、システムによる労働時間の自動集計とアラート機能、承認フローの電子化(脱・書類)とリマインド機能が不可欠です。また、法改正に原則として自動で対応・アップデートされるクラウドシステムを選ぶことが、リスクマネジメント(および関連書類・契約書の管理・保存)の鍵となります。
派遣の勤怠管理における法的知識とデータ活用(実務ガイド)
勤怠管理は、派遣法や労働基準法と密接に関わります。派遣元・派遣先それぞれが負うべき法的な責任(基礎知識)を理解し、システムを活用してデータを「監視」ではなく「支援」に使う視点が求められます。ここでは実務上のノウハウを解説します。
派遣元・派遣先それぞれの管理項目と法的責任
派遣社員(派遣労働者)の勤怠管理において、派遣元(派遣会社)と派遣先(クライアント企業)は、それぞれ異なる法的責任(義務)を負います。適切なシステムを導入する際は、これらの項目を網羅し、管理・記載・保存できるか確認が必要です。
- 派遣先企業が管理・把握すべき項目(実務):
派遣先は、派遣労働者(受け入れた社員)の「指揮命令者」として、日々の労働時間を把握する実務的な責任があります。これには、始業・終業時刻、休憩時間、残業時間、休日労働の実績が含まれ、これらの情報は「派遣先管理台帳」(※ 労働者派遣法 第36条の2)に記載し管理する義務があります。安全配慮義務(労働安全衛生法に基づく措置を含む)の観点からも、派遣社員(正社員・契約社員と同様)の健康と安全(健康診断の実施連携など)を守る責任があります。
※参照: 労働者派遣事業・職業紹介事業等(厚生労働省)
※参照: 労働者派遣法(e-Gov 法令検索) - 派遣元企業が管理・実施すべき項目(義務):
派遣元は、派遣労働者の「雇用主」として、労働基準法(※)に基づき、労働時間を客観的な記録(システム打刻、タイムカード等)で把握する法的な義務を負います。その上で、給与の支払い、時間外労働(残業)の割増賃金の支払い、有給休暇の付与・管理、社会保険・労働保険(労災保険)の加入手続き、福利厚生の提供など、雇用に関するすべての責任を負います。これには労働契約書や就業規則といった重要書類の適切な整備・締結・保存も含まれます。
※参照: 労働基準法(e-Gov 法令検索)
勤怠データを活用した派遣社員の支援とキャリア開発
勤怠管理システムで収集したデータは、単なる給与計算や法律遵守のためだけのものではありません。これらのデータを分析することで、派遣社員の「支援」と「キャリア開発」に活かすことができます。
例えば、特定の派遣先(事業所)やプロジェクトで残業が常態化していないか、有給休暇の取得パターンに偏りがないか(特定の時期に集中、あるいは全く取得できていないなど)を分析します。これにより、派遣社員の業務負荷を客観的な記録として把握できます。
これらの分析結果は、派遣元の営業担当者やコーディネーター(人事担当)が派遣社員と行う定期面談(フィードバック)で、貴重なフィードバック資料となります。「最近残業が続いているようですが、業務量は適正ですか?」といった具体的なヒアリングが可能になり、業務負荷の適正化や、必要であれば派遣先との調整(指揮命令者への報告、書類の提出)に繋げることができます。また、安定した稼働状況やスキルアップの意欲が見えれば、キャリア開発支援(教育訓練の適用)や、より良い条件の派遣先(仕事)を紹介する際の根拠としても活用できます。これは派遣社員の定着率向上や、組織として派遣先との良好な関係構築にも役立ちます。
派遣の勤怠管理に関するよくある質問(Q&A)
派遣の勤怠管理に関する、実務上でよくある質問(Q&A)と回答の概要をまとめました。
- 派遣社員が打刻を忘れた場合、どう修正するのが正しいですか?
- まず、派遣社員から派遣先の指揮命令者へ、正しい勤務時間を報告(メール等で連絡)してもらいます。派遣先担当者が事実確認を行った上で、勤怠管理システム上で修正申請を行い、派遣元がそれを承認するのが一般的なフロー(流れ)です。自己申告だけに頼らず、PCログや入退室記録など客観的な記録と照合することが望ましいです。
- 派遣先のリモートワークで「中抜け」した場合の勤怠はどう管理しますか?
- 多くの勤怠管理システムでは、休憩開始・終了時刻を別途打刻できる機能があります。派遣社員が私用で業務を離れる際は「中抜け開始」(労働時間の中断)、業務に戻る際に「中抜け終了」の打刻を徹底してもらうことで、実労働時間から自動的に控除し、正確な時間を管理できます。このルールは派遣元・派遣先・派遣社員の三者間で事前に合意しておく必要があります。
- システム導入の費用対効果はどれくらいですか?
- 導入費用(初期費用+月額利用料)に対し、勤怠集計・給与計算にかかっていた人件費(担当者の工数)、紙やExcelの管理コスト、郵送費などがどれだけ削減できるかで試算します。月額300円/人程度のシステムでも、担当者1名の作業時間が月数時間削減できれば、十分に費用対効果(メリット)が見込めるケースがほとんどです。加えて、法令違反によるリスク回避(罰金や信用の失墜)という、金額換算しにくい大きなメリットもあります。
- 派遣法改正があった場合、システムは対応していますか?
- 信頼できるクラウド型(SaaS)の勤怠管理システムであれば、労働基準法や派遣法の改正(制度変更)に合わせて、システム側が自動でアップデート対応(更新)を行うことが一般的です。オンプレミス型の場合は別途改修費用が発生することがあるため、導入時に法令改正への対応方針(無償アップデートか有償か)を確認することが重要です。
まとめ:最適な勤怠管理システム導入で、業務効率化と法令遵守を
派遣社員の勤怠管理は、派遣元・派遣先・派遣社員の三者が関わるため非常に複雑です。しかし、手作業やExcel、紙のタイムカードでの管理を続けていては、業務効率が上がらないだけでなく、法改正への対応漏れや給与計算ミスといった重大なリスクを抱え続けることになります。
勤怠管理システムを導入することで、打刻から承認、集計、給与計算連携までを自動化・効率化し、担当者の負担を大幅に削減できます。さらに、労働時間をリアルタイムで可視化することで、法令遵守の体制を整備し、リモートワークといった多様な働き方にも柔軟に対応できます。
本記事で紹介した選び方のポイント(要件)やおすすめシステム(比較・一覧)を参考に、自社の課題を解決できる最適な勤怠管理システムの導入をぜひご検討ください。
派遣業務の効率化と運用基盤づくりをまとめて実現しませんか?
スタッフエクスプレスは、派遣管理システムの提供に加えて、
導入時のキックオフ支援、運用設計、研修、個別フォローなど、
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